第1回|鍵はカテゴリー分け?内田篤人と佐藤健の共通項を探ると人間性が見えてくる

週刊少年ジャンプ連載の漫画原作の映画化「バクマン。」の佐藤健・神木隆之介

内田篤人ファン、並びに佐藤健ファンのみなさん、お待たせしました!

前回の記事にて企画趣旨を紹介しましたが、本日から計8回の連載「内田篤人と佐藤健」がスタートです!

第1回は、両者の性格など共通点を大枠で深掘りする、「カテゴリー分けすると実は似ている?!」をテーマにお届けします。

この連載の企画趣旨はこちら!

ウッチー&健ファンにおくる、冷やし中華ノリで連載「内田篤人と佐藤健」はじめます

カテゴリー分けすると“似ている”内田篤人と佐藤健

ドイツ・ブンデスリーガ所属FCシャルケでの練習中の内田篤人とチームメイト

ウッチーこと内田篤人、健くんこと佐藤健。

当ブログへのリクエストを二分する、女性人気が根強い両者ですが、企画趣旨でもお伝えした通り、このふたり、実は似ています。

とはいえ、サッカー選手と役者という職業や、先天的・後天的に備わった性格、人付き合いにおけるクセなど、細かな側面をみていくと異なる点は多々あり……。

では、なにが似ているのか?

人間をおおまかにカテゴリー分け(カテゴライズ)した際、「この人とこの人、実は同じカテゴリーだよねー」ってありますよね。

ウッチーと健くんは、まさにこれです!

内面性や対人面を中心に相違点はあれど、大枠でいうと「あ、同じ」なんですよ。


ウッチーの魅力の一部を変換すると健くんになる

ドイツ・ブンデスリーガ所属FCシャルケでの合宿中の内田篤人とチームメイト

まず最初に、両者が「あ、同じ」な大枠をひもとく前提となる、前回投稿にて“ウッチーの魅力に関しては、これまでブログで散々つづってきた通り”として、ざっくりと記した内容をおさらいしておきましょう!

見た目は優男な男前にもかかわらず、内面が骨太で恩義に厚く、昔気質に等しいメンタルをも持ち合わせ、無駄に目立つことや派手なことを嫌うのがまずひとつ。

加えて、口を開けば相手が先輩や外国人でも良い意味でいっさい遠慮せず、己の意思や希望など主張すべきははっきりと主張し、華麗なる毒舌でイジる“シニカルキャラ”。

その反面、相手のふところにスルスルと入り、幅広い世代や属性と仲良くなれる“人たらしキャラ”でもある。

そしてもうひとつ、周囲が喜怒哀楽を全面に出し興奮している状況であっても、ひとり静かにあらゆる角度から俯瞰で見れる能力を有し、冷静沈着でまったく動じない。

とはいえ、しれっとした顔で大胆な行動をとり突破口を見出すなど、真逆の側面をもつ独特のバランス感覚が飛び抜けて優れている。

先ほど「内面性や対人面を中心に相違点はあれど」と記しましたよね?

このウッチーの魅力(あくまでもざっくりと)から内面性や対人面における健くんとの相違点を除くと、ほぼ健くんではないかな……と。

その相違点がこちら!

内田篤人のなかで佐藤健との相違点
  1. 内面が骨太で恩義に厚く、昔気質に等しいメンタルをも持ち合わせる
  2. 口を開けば相手が先輩や外国人でも良い意味でいっさい遠慮せず、己の意思や希望など主張すべきははっきりと主張し、華麗なる毒舌でイジる“シニカルキャラ”
  3. 相手のふところにスルスルと入り、幅広い世代や属性と仲良くなれる“人たらしキャラ”

次に、上記のウッチーの魅力ポイントを健くんに変換してみると……。

佐藤健の魅力に変換してみる
  1. 内面が繊細かつ洞察力に長けており、一度仲良くなった人は長い時間をかけて大事にできるメンタルをも持ち合わせる
  2. 相手の言葉や対応を受けたうえでの最適解を導き出す能力に優れ、人気稼業の立ち居振る舞いをわきまえながらも己の意思をきちんと伝え、本音を交えつつイジる“リアリストキャラ”
  3. 人見知りながら共演者とは少しずつ間合いを詰め、さりげない優しさで気遣いつつ、特に気に入った相手には心の内をダダ漏れにさせ、腹を見せまくる“ツンデレキャラ”

あくまで個人的な印象ではありますが、自身の内面や見解を直接語る本人出演の番組やインタビューを通じて感じてきた“佐藤健像”の一部です!

もちろん、大いなる魅力として。


内田篤人著書「淡々黙々。」のタイトルそのもの

ドイツ・ブンデスリーガ所属FCシャルケでの取材インタビュー中の内田篤人とチームマスコット・エルウィン

「見た目は優男な男前にもかかわらず」、内面とのギャップが大きく、眉目秀麗で中心グループのリーダーOR王子様キャラな見た目のわりに、「無駄に目立つことや派手なことを嫌う」精神性。

両者の顕著な共通点であり強みでもある、「ひとり静かにあらゆる角度から俯瞰で見れる能力」を有する理論派。

加えて、「冷静沈着でまったく動じない」「しれっとした顔で大胆な行動をとり突破口を見出すなど、独特のバランス感覚が飛び抜けて優れている」こと。

感情を爆発させるように表に出すことがなく、常に一定の温度を保ち静かでマイペース。その実、内には誰よりも熱い青い炎を宿す、芯が強くクレバーな戦略家。

ザ・頭脳明晰・冷静沈着キャラ。

これはまさに、内田篤人著書「淡々黙々。」そのものです。

付け加えると、“両者が属するそれぞれの業界における立ち位置や評価が似ている”ことも大きいかもしれませんね!

内田篤人と佐藤健の評価

  • 無駄に顔がイイ
  • 無駄に声がイイ
  • 無駄に頭がイイ
  • 無駄に姿勢がイイ
  • 無駄に対応がイイ
  • 無駄に視野が広い
  • 無駄にソツがない
  • 無駄に注目度が高い
  • 無駄に女性人気が高い
  • 無駄にファンサービスが上手い

注:すべて褒め言葉(間違いなくたぶんそうじゃないかなと思うよ恐らくきっと)。


内田篤人には発生せず佐藤健に発生する“ある現象”

good!アフタヌーン連載の漫画原作の映画化「亜人」の佐藤健

知れば知るほど「大枠で似ている……!」と唸らされるウッチーと健くん。

かたやサッカー選手、かたや役者。立場は違えど、サッカー界と芸能界を代表するイケメン。しかも、「無駄に顔がイイ」(注:一応褒め言葉)だけが共通項ではないときた。

が、しかし。だがしかし。だ。

ウッチーには発生せず、健くんに発生する“ある現象”が存在するのですよ……それがこちら!

佐藤健に発生する“ある現象”

  • なぜ佐藤健は定期的に“性格が悪い”と批判されるのか?

ここで、ウッチーの魅力の一部を再掲……。

口を開けば相手が先輩や外国人でも良い意味でいっさい遠慮せず、己の意思や希望など主張すべきははっきりと主張し、華麗なる毒舌でイジる“シニカルキャラ”。

その反面、相手のふところにスルスルと入り、幅広い世代や属性と仲良くなれる“人たらしキャラ”でもある。

海外暮らしが長く、競技の特性も関係するとはいえ、物怖じせず主張し、かなりの毒舌でイジるにもかかわらず、堅物や難敵だろうが苦もなくふところに入り込むのが得意な愛され者。

それが内田篤人です。

あらためて考えてみると、“人たらし”だから悪評が立たないというより……独特のウッチーワールドに誰もが魅了されるからなのかな……と。

「あいつなんなんだ!」と憤慨する声があがることもあるとはいえ(この世にアンチがまったくいない人間は存在しないという意味)、驚くほど圧倒的少数。

人気稼業で立ち居振る舞いが上手な健くんのほうがスマートで好まれそうなのに……。

はてさて、なぜ健くんだけ批判が?

この疑問をひもといていくと、「“人気稼業だから”が大きく影響する?」とのひとつの答えにたどり着きました。発言・振る舞い・エピソード・生き方によって印象が大きく変わりやすいかもしれません。

ひとつ補足ですが……今回の答えとは別に、「なぜ内田篤人は共感を得やすく、佐藤健は批判されてしまうのか?」のもっとも大きな原因として、かねてより“佐藤健最大の弱点”を危惧していました。

この弱点を克服、あるいは真剣に向き合うだけでも、彼は以降、さらに大化けし、役者として以前にひとりの男性として大きく成長して飛躍する、と断言してもいいです。

本日のテーマ「大枠でのカテゴリー分け」とは別に、後日あらためてテーマを立てて記します!


佐藤健への批判の筆頭にあがる過去の合コン騒動

イブニング連載の漫画原作の映画化「いぬやしき」の佐藤健

さて、なぜ佐藤健は定期的に“性格が悪い”と批判されるのか?

まずは代表的……というより「主な理由はこれだろう」とされている要素からひもといてみましょう!

「佐藤健は性格が悪い」「チャラくて、女性に酷い対応をする」との批判が噴出する際、必ずといっていいほどひもづけされる過去のこのエピソードが登場します。

元ネタはというと……文春です。ええ、文春ですよ。よって、なおさら真偽の程はなんともいえず……。

なぜなら、基本的にこの手のゴシップは信用できるだけの要素が足りなすぎるからです。特に芸能人の醜聞系は。

とはいえ、「完全にウソ」と言い切れないのは、健くんの女性絡みの醜聞を「オマエは年中年中よう騒動を起こすなあ!」と若干呆れているのもありw

このゴシップは、健ファンの子たちが口々に「誤解も多分にあるのでは?」「面白おかしく書かれているだけ?」と嘆くエピソードでもあります。

とはいえ、事実なら当事者間で解決しているのならよし、ゴシップ誌特有のでっち上げなら黙殺でよし。

なにが言いたいかというと、ゴシップ系週刊誌の汚い金儲けに反応してやる時間がもったいないですよー!

個人的な意見として、若気の至りで“モテ男が調子こいてやらかした”だとしたら?

「いまからでも謝る機会があるのなら、とっとと『ごめんなさい!全面的に自分が悪かったです!』と詫びてこい!」で終了ですw

以前にも記した通り、犯罪でもないし、きちんと当人同士でOKならそれ以上思うことはありません。

「AbemaTIMES」掲載の佐藤健 それは「義母と娘のブルース」から始まった!佐藤健ファンに囲まれる異常事態発生の謎

ただし、合コン開催が事実で、集まった女子が全員“むしろ佐藤健と三浦翔平をガッツリ食ってやろう”系の玉の輿狙い肉食女で、女性特有の腹黒さ全開だったなら……?

「そりゃぶっちゃけ『このブスども、最悪だわー』と感じるよねえ」で終了ー!なにしろイケメン俳優との合コンだし、その可能性は否定できないのですよ。

わたしみたいに合コン自体が大嫌いで、「男も女も欲望丸出しって感じで、相手の性格も人間性もきちんと見れないし、面白くない場だわー」と、どれだけ誘われようが断り通してきた人間に言わせると「女最悪説もありえる」が本音です。

「佐藤健が三浦翔平を使って、合コンに呼びつけた女性陣に対し、“ブス”と暴言を吐いて泣かせた」が文春に掲載された内容。それを信じるかどうかはあなた次第だし、どう感じるかもすべて自由。

とはいえ、もしこの掲載内容だけにずっと囚われ、現在の佐藤健の活躍や立ち居振る舞い、生き方にフィルターをかけ続けているのであれば……。

さすがにそれはあまりにももったいないのではないかな?と進言させてください。

なぜなら、合コンに参加したとされる男女どちらにもいっさい肩入れせず、上記判断が下せるわたしが見る限り、この文春砲の2014年当時より現在の佐藤健は、きちんと変化し、成長しているからです。

あえて健くんを庇い立てする必要もなく、少なくともこれだけは事実ですよ。

さらに本音を言えば、ゴシップ誌の内容を取り上げるのは運営方針と異なるし、個人的に嫌でした。ただ、なぜ佐藤健は定期的に“性格が悪い”と批判されるのか?をひもとくにはどうやっても避けては通れない……。

逆に言えば、これ以外に批判の餌食になっているネタらしいネタがないともいえます。

本格派の役者に誤った不当な批判はいささか卑怯

イブニング連載の漫画原作の映画化「いぬやしき」の佐藤健

さて、実はもうひとつ、健くんには“性格が悪そう”と批判されがちな理由があります。

佐藤健が批判されがちな理由

  • トーク番組やインタビューでの振る舞いが、「スカしている」「チヤホヤされていることを鼻にかけた上から目線」と称されることが少なくない

これには「待った!」をかけたい。あえて声を大にして言います。

それ、誤ったイメージでは?

悪質だったり、自己中でいろいろと足りないお馬鹿さんなら、「自業自得ー!生き方正せボケェ!」くらいには容赦しないわたしです(どこまでも正直すぎるだろうわたしよ)。

が、そうでなければ「人気稼業は大変だ……ただただ気の毒でしかない……」の一言。これは人気稼業=十把ひとからげにイメージ商売として扱われている、とも言い換えることができます。

イメージのみで売るゴリ押しや、SNSでのプライベート切り売りやマウントなどに依存し、才能と技術で正当に売らない(売れない)のは無能さんの典型パターン。こんな売り方ではイメージに左右され、それでしか見てもらえないのは当然です。

でも、そんな無能さんとは明らかに異なる本格派の役者ならば、誤ったイメージに左右された不当な批判はいささか卑怯では?

せっかくなので、ここは淡々と、もちろんこれまでと変わらずすべて事実ベースで、佐藤健くんのパーソナリティをさらにひもときながら明かしていきましょう。

佐藤健をあらわす重要キーワードは「人見知り」

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の佐藤健

佐藤健のパーソナリティを深掘りするにあたって、もっとも信頼が置けるのは、本人、それから身近な人物の言葉です!

本人が信用に足らないのであれば身近な人物もお察しなため、いずれもいっさい当てにならず見当違いや嘘だらけになりがちですが、そうでないのであればここから。

まずは健くん本人による、代表的な“佐藤健評”はこちら!

佐藤健本人による“佐藤健評”

  • 人見知り
  • わかりやすく感情を表に出すタイプではない

多少なりとも出演番組やインタビューを見聞きしたことがある人は、「あー、なんかわかる」ですよね!「そのまんまじゃん」ともいえるかもw

「わかりやすく感情を表に出すタイプではない」のは「人見知り」が起因だし、「人見知り」は佐藤健をあらわす重要キーワードです。

トーク番組などで話している相手をジッと観察するように見つめるクセは、“人見知りあるある”でもあり。

このクセが「神経質」と誤解されてしまうこともあるとはいえ、ある程度、人間観察力に長けた人であればきちんとわかってくれるし、間違いなく優れた個性ですよー。

で、この「人見知り」な性格を裏付けるのが、映画やドラマの撮影現場での共演者やスタッフの言葉です。

共演者やスタッフの“佐藤健人見知り論”

  • 彼は人見知りなので、自分から積極的に話しかけて、にぎやかに盛り上げるタイプではない

これがマイナスの意味ではない証拠がこちら!

共演者やスタッフの“佐藤健対人関係論”

  • 静かで穏やかな印象が強く、適度な距離感で打ち解け、さりげなく優しい気遣いをしてくれる

“さりげなく優しい気遣い”をあらゆる形で発揮

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の佐藤健・矢本悠馬

「健くんの持ち味である“さりげなく優しい気遣い”は、あらゆる形で発揮されている」とあらためて実感したのは、昨年展開していたプロモーション活動での番組出演時のこと。

2018年度前期NHK連続テレビ小説「半分、青い。」で同局トーク番組、映画「億男」で日本テレビ・TBS・フジテレビ・テレビ朝日各系列の番組にゲストとして顔を出していました。

その際、「思った以上に(一生懸命)しゃべる」「がんばって番組を盛り上げている」との強い印象が……。

「主演級の俳優に対してなんやねんその感想!」とツッコまれようが、「だってやけにその印象が強かったんだからそんなこと言ったってしょうがないじゃないかー!との即返しを披露しようではないか!(オマエはどこのえなりくんだ)

特にNHKでは、ヒロインの相手役=中心的な登場人物としての役割を担う使命感が強かったのか、より顕著に。

文字通り“一生懸命”しゃべっている感が伝わり、場から浮かない程度にバランスよく懸命に番組を盛り上げており、「なんだか……がんばってるなあ……!」がもっとも心に残ったほどw

ただ、個人的にもともと健くんには、「この人、無駄に“イケメン”や“人気俳優”と周囲がチヤホヤして持ち上げるノリをいっさいやめて、もっと徹底的にしゃべらせればしゃべらせるほど間違いなく面白いはず」と秘かに確信していました。

だってさー、大の仲良しの芸人さんがいて、お笑い番組をチェックし、クイズ好きでクイズ王や東大クイズ研究会など一般人との交流も頻繁……少なくとも世間が抱いている“佐藤健イメージ”をくつがえす人間的要素だらけなんだよなー、と。

なんたって「しゃべくり007」最多出演(2019年2月現在)ですよ。

毎度毎度、期待を裏切らない笑いやらアレコレを提供するタケルサトウですよ。

よって、わたしは一連の番組を観ながら、その本領発揮ぶりに“大笑いしたりニヤニヤしていた”が正しいです!

とりわけフジテレビ系列「全力!脱力タイムズ」では、さらに持ち味を発揮。クソ真面目な顔でボケ倒す役割に喜々として取り組んでいたのが、「これこそ世間に浸透していない佐藤健」そのもので大爆笑でした。

本気で腹抱えてワロタとはこのことだったよ……いいぞもっとやれ。

“中身が伴った賢い人物”は本性をさらけ出して◎

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の佐藤健

意外や意外、でもなんでもなく、「もっとその“ツッコミどころ満載で面白可愛い本性”出していこうよ」と強くおすすめしたいタケルサトウ氏。

あー……もしかしてアレね、アレ気にしてるのね、うん大丈夫。

あのさーいまさら「イケメン俳優としてのイメージが……」なんて気にしなくても平気だって!

あんたの女遊びの激しさでそんな好印象はもとからこの世に存在しないから無駄程度に自覚しておいたほうがいいぞー!(なぜオマエは佐藤健だろうがいっさい遠慮しないのだと我が身に問いたい)

なにが言いたいのかというと……「人間味あふれる本性が隠れすぎてしまい、世間一般には“スカした男”とのイメージを持つ人が少なくない」ということ。

事務所としてはパブリックイメージを考え、そのまま押し通したいのかもしれませんが、その判断は正解とは言い難いな……と。

なぜなら、主に同世代の役者との差別化のためのイメージ付けに失敗している部分があり、「なんでもわかっている」といった表情と振る舞いがクセづいている印象が強く、それが反感を買ってしまっているからです。

この特性を裏付けるのが、健くんの家族である、お母さまの言葉。「あさイチ」出演時に紹介された、「半分、青い。」で彼が演じた萩尾律との共通点に関するコメントがこちら!

母による佐藤健と萩尾律の共通点

  • なんでもわかっている風で冷静に振る舞うところ
  • さりげなく優しいところ
  • 高校生までの律は“まんま健”で、いまの世界(芸能界)に入って社交性を身につけたと思う

さらに妹さんからの言葉は、というと……。

妹による佐藤健と萩尾律の共通点

  • スカしているところ(が律に似ている)

もちろん、この特性自体は間違いなく長所で、優れた個性でもあり、実は内田篤人も非常に似た側面を持っています。

では、なぜウッチーは好感を持たれ、健くんは反感につながりやすいのか?

これが、先ほどの“イメージ付けに失敗している”部分です。人気稼業の芸能人が陥りやすい罠でもあり、事務所の反省点かつ軌道修正点でもあります。

芸能人でもスポーツ選手でも“中身が伴った賢い人物”に限定されますが、「ある程度、本性をさらけ出したほうがプラスになり、ひいては人を惹きつける魅力につながる」という人間心理に即した方向性が、現在の両者の差を生んでいるのです。

余談ながら、芸能人もスポーツ選手も、“中身が伴った賢い人物”のほうが希少なのは偽らざる現実です……(苦笑)。

同性に対する男の嫉妬や僻みは女以上に厄介

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の佐藤健・矢本悠馬・永野芽郁・奈緒

あらためてここで両者のもうひとつの共通点としてあげたいのが、学生時代から頭脳明晰かつ眉目秀麗で、学業にも秀でていたこと。

友人との付き合いも、常に騒いではしゃぐ、クラスでひときわ目立つ中心グループのリーダー格というより、どこか一歩引いた冷静で理知的なクールガイであり、静かに穏やかに自分が気に入った人間との友情を育むタイプ。

ウッチーも健くんも、学生時代の長所や持ち味が現在にも通じていることも重要ですが、あえてスクールカーストに置き換えてみると、より本質がわかりやすくなるというのがポイントです。

頭の回転が滅法早く、人や物事を常に俯瞰で見渡せる能力に長けているため、こうした能力が決定的に欠け、人との距離がやたらと近く、俗に言う「熱い」といわれる猪突猛進系の人間にほど誤解されやすい……。

つまり、妬みなどから反感を持たれやすいのです。“水と油”ともいえます。

容姿に優れているだけでなく、賢く、適度な距離感で人付き合いができる分、同性である男性に好かれる一方で、避けられてしまうことも。やたらと異性にモテるのもあり、いわゆる「男の嫉妬や僻みは女以上に厄介」というやつ。

対する女性は、「スカした(ように見える)男性が苦手」な人たちには敬遠される傾向が……。

健くんの場合、先述の合コン騒動の影響から「女性をルックスでしか見ておらず、容姿が整った女性以外を平気で傷つける嫌な男」とのイメージで捉える女性も決して少なくありません。

もちろん、悪質な輩やお馬鹿さんにまで迎合してやる必要はいっさいなし、が持論です。

そんな連中に合わせてまで個性を歪めたり、自分を押し殺して窮屈さを抱えるのは、無意味でありすべて無駄だから。合わないものは合わないで完全終了でOK!

そうではなく、むしろいっさい迎合も馴れ合いもしないウッチーが女性のみならず男性にも受け入れられ、好感を持たれやすい理由が、「本性をさらけ出す」とともにここにあるからです。

内田篤人には発生せず、佐藤健に発生しやすい批判を食い止める大きなヒントにつながっています。

男性層の開拓は佐藤健の人生における至上命題

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の佐藤健

内田篤人はサッカー選手で、小綺麗なルックスに反し、内面が骨太で情や恩義に厚く、負けず嫌いなのでいっさい引かず常に闘いながらも、冷静沈着でバランサーの役割も果たすなど、男性人気の高い競技でトップクラスにのぼりつめました。

そのおかげで男性を中心に認められ、女性のみならず男性支持率が高い選手として知られています。

せいぜい「代表戦に内田が出場すると、ただでさえ手に入りにくい代表戦チケットなのに、内田の顔目当てファンがチケットを買い占めて迷惑だわー」程度の愚痴が漏れるくらいですねw

一方、佐藤健は役者=芸能人ということもあり、現在でも根強い「女性人気の高いイケメン俳優」から脱することがなかなかむずかしく、すでに定着してしまったそのイメージをくつがえすためには“的確な仕掛け”がすべての鍵を握ります。

この突破口となるひとつが、男性のお墨付きを得やすい作品への露出。

間違いなく実力は折り紙付きなのだから、振り幅が大きい分、見てもらえさえすれば「女に人気があるイマドキの軽い俳優かと思いきゃ、どんな役にも取り組める憑依型の演技派」とガラリと印象が変わるからです。

子持ちのパパ、大河ドラマファンには、「仮面ライダー電王」「龍馬伝」への出演の影響が大きく、「佐藤健はすごい」との評価を得たのは記憶に新しいところ。役者として認められた要素が多分にあり、以降の一定数の男性人気拡大に成功しました。

週刊少年ジャンプ連載の漫画原作の映画化「バクマン。」の佐藤健・神木隆之介

今年3月、いよいよ30歳の大きな分岐点を迎える健くん。

本人は、「まだ演じられるギリギリの年齢だからこそ、実年齢より若い役に取り組みたい」との意思を公表していましたが、年齢設定は譲歩しても、「硬派な作品」は譲らない基本ラインにしてほしいなーと。

映画のみならずドラマ出演なら、視聴率に反比例した悪評高い恋愛朝ドラのイメージを払拭する厚みのあるNHK作品などを選択し、男性が「見るに値しない」とバッサリ切り捨てる、主に若い女性向けの軽い作品だけは避けてほしい。

男性層の開拓は、今後の佐藤健の役者人生においてのみならず、仮にこの先、役者を辞める道を選んだとしても、「どんな職業に就いても」と断言できるほど、至上命題です。

同性の支持基盤を強固にした男性役者は、間違いなく息が長くなります。そればかりか、よい作品に出演しやすくなる=重厚で深い作品に指名されやすくなる。

加えて、女性以上に男性は一度支持すると離れにくい傾向があるため、たとえ役者を辞めても男性ほど固定客として残ってくれるでしょう。

これだけ大枠で似ているにもかかわらず、こんなに腑に落ちない差が発生してしまっていることに対し、どうしても納得ができない。それが、ウッチーと並べてみるとこじれた本質がみえてくる、健くんを取り巻く環境や在り方です。

この業界で生き抜く役者として、人生をサヴァイブするひとりの男性として、さらに上を狙うのであれば、佐藤健にはぜひ高みを目指してほしい。

せっかくの才能と実力を、誤ったイメージでこれ以上、過小評価されてほしくないし、同性にこそ真っ当な評価を受ける濃い人生を歩んでほしいと願います。

連載第1回を終えたわたしからの個人的提案

ドイツ・ブンデスリーガ所属FCシャルケでの合宿中の内田篤人とチームメイト

とりあえず、連載第1回を終えたわたしからの提案として……。

なんでもいいから早くユニット組んだほうがいいわ(え?なんでまたそれ?)。

そうだなー、「修二と彰」をもじって、ユニット名は「篤人と健」にしよっか!(え?だからなんでまたそれ?)

あ、亀梨くんに顔立ちが似た健くんが修二役をやるなら、「健と篤人」でもOKかなー(え?え?だからなんでまたそれなのよ??)

どちらを選ぼうが語呂もバッチリだねー並んだ姿もさらにイイに違いないっしょ!(え?え?え?あのさそれ決定なの?事務所通したやつ系?)

ほらー!名案!!!!(人はそれを適当と呼ぶ)