佐藤健と吉沢亮の違いとはなにか?大人の鑑賞に堪える作品への出演とキャリア構築の重要性

日テレドラマ「サバイバル・ウェディング」の吉沢亮

本日はここ1ヶ月ほどのおさらいからはじめます。

「佐藤健包囲網」なるものに取り囲まれ、熱苦しいことこの上ない……あ、いやいや……熱心なファンに「テーマ『佐藤健』をぜひ!」と連呼され、そのリクエストに応えたのが約1ヶ月前のこと。

それは「義母と娘のブルース」からはじまった!佐藤健ファンに囲まれる異常事態発生の謎
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佐藤健の凄みはどこからくるのか?高度な次元で表現する、生まれながらの特異性と生き様
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「億男」公開日にあわせたグッドタイミングでの更新となり(狙ったわけではありません。本当に偶然です)、さらに調子に乗った「佐藤健包囲網」にもっとだ!もっとくれ!状態に突入される、笑えるんだか笑えないんだか意味のわからないこの日常よ。

さて、わたしの日常に沸くようになったこの包囲網とやら、実は佐藤健さんだけではありません。

お亮ちゃんこと吉沢亮さんファンによる「吉沢亮包囲網」も無駄にやかましい……あ、いやいやいや……活気あふれる活動を展開しています。

「テーマ『吉沢亮』をぜひ!」と。うっかり「サバイバル・ウェディング観てるよ」と口にしちゃったばっかりに。

……………これだからイケメンのファンってやつは……………(めんどくさいからすべて「イケメンのファン」で片付ける我が身に乾杯)。

なぜ吉沢亮の出演作品をまったく観たことがなかったのか?

日テレドラマ「サバイバル・ウェディング」の吉沢亮と波瑠

にもかかわらず、早い段階でリクエストに応えた健くんとは異なり、お亮ちゃんに関しては一向に筆が進まず。実は健くんファンに伝えた返答とは大きな違いがありました。

「書けないよ。だっていままで彼の出演作品をまったく観たことがなかったんだから」

なぜハマった?「義母と娘のブルース」「サバイバル・ウェディング」を観た単純明快な理由
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「ぎぼむす」「サバ婚」の感想をつづった投稿でも触れた通り、お亮ちゃんは「顔だけの俳優さんかな?」と訝しんでいました。で、「サバ婚」で初めてそのお芝居を目にして「こんなに演技力があったんだ!」と驚いた次第。

かたや「ほぼデビュー当時から作品を通じて活躍を見守ってきた役者」。かたや「ようやく初めてお芝居を見ることになった役者」。

個人的な好みもあるかもしれないとはいえ、実力のある役者さんはひいき目なしにまんべんなく見る映像作品好きのわたしが、なぜ?どちらも「若手実力派」と呼ばれているのに、ここまではっきりとした差が発生したことが興味深いな、と。

なぜこんなことが起こったのか?健くん、お亮ちゃん、それぞれのファンと語っていたなかである答えを見つけました。

あらかじめ断っておきますが、今回の投稿は佐藤健を上げ、吉沢亮を下げるといった陰湿で低レベルな目的で書くのではありません。

そういうの無理です、逆立ちしたって性格的にできないのです……。だって一番嫌いで頭と性格が悪いと呆れているお馬鹿さんとわざわざ同じことをやらかして人間として堕ちたくないですもん(笑)。

そうではなくて、ただ単に「吉沢亮の売り出し方は大きなミスを犯しているのでは?」。それだけです。

ということで本日は「大人の鑑賞に堪える作品への出演と、キャリア構築の重要性」をテーマにお届けします!

佐藤健と吉沢亮のキャリア構築には明確な違いが存在する

アミューズ所属の佐藤健と吉沢亮と小関裕太

佐藤健。吉沢亮。

1989年3月21日生まれの健くん、1994年2月1日生まれのお亮ちゃん。どちらも早生まれで年齢差はちょうど5歳。身長や趣味、特技などパーソナルデータが似通っており、所属事務所は奇しくも同じ大手の「アミューズ」。

双方とも高い演技力が魅力で、高下駄を履かされゴリ押しされているお手軽役者もどきではありません。

ということは、どちらも目にする機会はあったはず。

にもかかわらず、健くんは長年見てきているのに、お亮ちゃんは「サバ婚」が初見となった。

この謎は極めて単純明快でした。両者のキャリア構築に明確な違いが存在するからです。

佐藤健・吉沢亮の出演作品一覧(24歳時まで)

「LINEマンガ公式ブログ」掲載の佐藤健

ここでまず客観的なデータとして両者の出演作品を確認しておきましょう。現時点での経歴でそのまま比べてしまうと公平性に欠けるので、5歳年上の健くんは現在のお亮ちゃんの年齢、24歳当時までの作品にとどめました。

佐藤健出演作品(2006年〜2013年)

映画「るろうに剣心」の佐藤健

テレビドラマ

  • プリンセス・プリンセスD(2006年6月28日 – 9月13日、テレビ朝日) – 河野亨 役
  • 仮面ライダー電王(2007年1月28日 – 2008年1月20日、テレビ朝日) – 野上良太郎 / M・U・K・R・W・D良太郎 / 仮面ライダー電王 プラット・ライナーフォーム(声) 役
  • しにがみのバラッド。 第7・8・11話(2007年2月19日・26日・3月17日、テレビ東京) – 市原カンタロウ 役
  • ROOKIES(2008年4月19日 – 7月26日、TBS) – 岡田優也 役
  • ブラッディ・マンデイ(TBS) – 九条音弥 役
    Season1(2008年10月11日 – 12月20日)
    Season2(2010年1月23日 – 3月20日)
  • メイちゃんの執事(2009年1月13日 – 3月17日、フジテレビ) – 柴田剣人 役
  • MR.BRAIN 第4・5話(2009年6月13・20日、TBS) – 中川優 役
  • MW-ムウ- 第0章 〜悪魔のゲーム〜(2009年6月30日、日本テレビ) – 森岡隆志 役
  • ほんとにあった怖い話「顔の道」(2009年8月25日、フジテレビ) – 藤沢翔太郎 役
  • 大河ドラマ 龍馬伝(2010年1月3日 – 11月28日、NHK総合ほか) – 岡田以蔵 役
  • Q10(キュート)(2010年10月16日 – 12月11日、日本テレビ) – 深井平太 役
  • 冬のサクラ(2011年1月16日 – 3月20日、TBS) – 稲葉肇 役
  • 土曜プレミアム 最後の絆 沖縄・引き裂かれた兄弟 〜鉄血勤皇隊と日系アメリカ兵の真相〜(2011年8月13日、フジテレビ) – 東江康治 役
  • とんび(2013年1月 – 3月、TBS) – 市川旭 役

映画

  • 仮面ライダーシリーズ(2007年 – 2018年、東映) – 野上良太郎 役
    劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!(2007年8月4日公開、東映) – 野上良太郎 / M・U・K・R・W良太郎 役
    劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(2008年4月12日公開、東映) – 野上良太郎 / M・U・K・R良太郎 役
    劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン(2008年10月4日公開、東映) – 野上良太郎 / M・G良太郎 / 仮面ライダー電王 ライナーフォーム(声) 役 ※特別出演
  • GOEMON(2009年5月1日公開、松竹 / ワーナー・ブラザース映画) – 霧隠才蔵(青年時代) 役
  • ROOKIES -卒業-(2009年5月30日公開、東宝) – 岡田優也 役
  • 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル(2010年5月8日公開、東宝) – 中森翔平 役
  • BECK(2010年9月4日、松竹) – 田中幸雄(コユキ) 役
  • るろうに剣心シリーズ(ワーナー・ブラザース映画) – 緋村剣心 役
    るろうに剣心(2012年8月25日公開)
    るろうに剣心 京都大火編(2014年8月1日公開)
    るろうに剣心 伝説の最期編(2014年9月13日公開)
  • リアル〜完全なる首長竜の日〜(2013年6月1日公開、東宝) – 藤田浩市 役(綾瀬はるかとW主演)
  • カノジョは嘘を愛しすぎてる(2013年12月14日公開、東宝) – 小笠原秋 役

吉沢亮出演作品(2011年〜2018年)

映画「あのコの、トリコ。」の吉沢亮

テレビドラマ

  • サイン(2011年1月19日 – 3月16日、毎日放送) – 結城なぎ 役
  • 金魚倶楽部 (2011年7月23日 – 10月1日、NHK) – 柳橋翔 役
  • 仮面ライダーフォーゼ 第16話 – 最終話(2011年12月25日 – 2012年8月26日、テレビ朝日) – 朔田流星 / 仮面ライダーメテオ(声) 役
  • そこをなんとか 第2話(2012年10月28日、NHK BSプレミアム) – 矢部圭太 役
  • シェアハウスの恋人 第3話 – 第4話(2013年1月30日 – 2月6日、日本テレビ) – 根岸 役
  • 最悪の卒業式(2013年3月23日、日本テレビ) – 牧原匠 役
  • たべものがたり 彼女のこんだて帖 第6話 – 第7話(2013年4月21日 – 28日、NHK BSプレミアム) – 増淵正宗 役
  • ぶっせん(2013年7月16日 – 9月24日、TBS) – 主演・田村正助 役
  • ロストデイズ(2014年1月11日 – 3月15日、フジテレビ) – 高野ナツ 役
  • 新解釈・日本史(2014年4月28日 – 6月23日、毎日放送)
  • 水球ヤンキース(2014年7月12日 – 9月20日、フジテレビ) – 加東慎介 役
  • 地獄先生ぬ〜べ〜(2014年10月11日 – 12月13日、日本テレビ) – 木村克也 役
  • HEAT(2015年7月7日 – 9月1日、関西テレビ) – 松山航平 役
  • 一路 最終回(2015年9月25日、NHK BSプレミアム) – 徳川家茂 役
  • オトナ女子(2015年10月15日 – 12月17日、フジテレビ) – 前川亮介 役
  • ダメな私に恋してください 第1話(2016年1月12日、TBS) – 佐野純太 役
  • 臨床犯罪学者 火村英生の推理 第2話(2016年1月24日、日本テレビ) – 幡多瑛助 役
  • 武道館(2016年2月6日 – 3月26日、フジテレビ・BSスカパー!) – 水嶋大地 役
  • 早子先生、結婚するって本当ですか? 第4・7話(2016年5月12日・6月2日、フジテレビ) – 喜連川隼人 役
  • せいせいするほど、愛してる 第3話(2016年7月26日、TBS) – 石岡健斗 役
  • バスケも恋も、していたい(2016年9月19日 – 21日、フジテレビ) – 矢吹瞬 役
  • コールドケース〜真実の扉〜 第1話(2016年10月22日、WOWOW) – 工藤順一 役
  • トモダチゲーム(2017年4月6日 – 4月27日、tvk) – 主演・片切友一 役
  • 下北沢ダイハード 第1話(2017年7月21日、テレビ東京) – 渡部健人 役
  • 恋する香港(2017年10月9日 – 30日、毎日放送) – 主演・山田健太 役(小池栄子とW主演)
  • ぼくは麻理のなか(2017年10月17日 – 12月5日、フジテレビ) – 小森 功 役
  • GIVER 復讐の贈与者 (2018年7月13日 – 9月29日、テレビ東京) – 主演・義波 役
  • サバイバル・ウェディング (2018年7月14日 – 9月22日、日本テレビ) – 柏木祐一 役

映画

  • 平成仮面ライダーシリーズ(東映) – 朔田流星 / 仮面ライダーメテオ(声) 役
    仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX(2011年12月10日公開)
    仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦(2012年4月21日公開)
    仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!(2012年8月4日公開)
    仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム(2012年12月8日公開)
  • ぼくが処刑される未来(2012年11月23日公開、東映) – 主演・ライズマン / 砂田悠 役(福士蒼汰とW主演)
  • 男子高校生の日常(2013年10月12日公開、ショウゲート) – ヒデノリ 役
  • カノジョは嘘を愛しすぎてる(2013年12月14日公開、東宝) – 君嶋祐一 役
  • 赤々煉恋(2013年12月21日公開、アイエス・フィールド) – 潤也 役
  • アオハライド(2014年12月13日公開、東宝) – 小湊亜耶 役
  • 通学シリーズ 通学電車(2015年11月7日公開、ポニーキャニオン) – トモ 役
  • さらば あぶない刑事(2016年1月30日公開、東映) – 川澄和則 役
  • オオカミ少女と黒王子(2016年5月28日公開、ワーナー・ブラザース) – 日下部憂 役
  • KABUKI DROP(2016年6月25日公開、HIGH BROW CINEMA) – オサム 役
  • サマーソング(2016年9月17日公開、クラスター) – 主演・市原健一(イッチー) 役
  • LAST COP THE MOVIE(2017年5月3日公開、松竹) – 藤崎誠吾 役
  • トモダチゲーム(2017年6月3日公開、キャンター) – 主演・片切友一 役
  • トモダチゲーム 劇場版FINAL(2017年9月2日公開、キャンター)
  • 銀魂(2017年7月14日公開、ワーナー・ブラザース) – 沖田総悟 役
    銀魂2 掟は破るためにこそある(2018年8月17日公開、ワーナー・ブラザース)
  • 斉木楠雄のΨ難(2017年10月21日公開、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント / アスミック・エース) – 海藤瞬 役
  • 悪と仮面のルール(2018年1月13日公開、ファントム・フィルム) – 伊藤亮祐 役
  • リバーズ・エッジ(2018年2月16日公開、キノフィルムズ / 木下グループ) – 山田一郎 役
  • レオン(2018年2月24日公開、ファントム・フィルム) – 一条徹 役
  • ママレード・ボーイ(2018年4月27日公開、ワーナー・ブラザース) – 主演・松浦遊 役(桜井日奈子とW主演)
  • 猫は抱くもの(2018年6月23日公開、キノフィルムズ / 木下グループ) – 良男 役
  • BLEACH(2018年7月20日公開、ワーナー・ブラザーズ) – 石田雨竜 役
  • あのコの、トリコ。(2018年10月5日公開、ショウゲート) – 主演・鈴木頼 役

「大人の鑑賞に堪える作品」を自ら選んでいるかどうか

映画「億男」の佐藤健

先に結論から記しておきます。

  • 佐藤健の出演作品は数ある作品から最終的に観ることを選ぶ。
  • 吉沢亮の出演作品は「どれを観ようか?」と考える過程で真っ先に候補から外れる。

これがわたしのなかでの大きな違いです。

24歳時のダブル主演作がわかりやすい比較になるのでピックアップすると、健くんは綾瀬はるかさんとの「リアル〜完全なる首長竜の日〜」、お亮ちゃんは桜井日奈子さんとの「ママレード・ボーイ」、新木優子さんとの「あのコの、トリコ。」。

健くん・お亮ちゃんのどちらを選ぶかって……みなまで聞くな(真顔)。

多くの人は忙しい毎日を過ごしながらドラマや映画を観ます。

特に現代はますます多忙な人が増えており、日常生活の必需品の購入ではない娯楽を楽しむ場合、さらにシビアになり「自分にプラスになるもの」「心から楽しめるもの」に目が向き、わずかな時間の貴重な息抜きのために厳選するのは当然です。

佐藤健

演技力に定評のある役者を主役にすえた作品で、彼らを支える脇役としてキャリアをスタートさせ、徐々に同年代の役者とともに主役を張る作品や、単独主演を務め、ベテランに脇を固めてもらう方向性に。とはいえ、現在でも2番手、3番手での出演も拒否しない。すべてに共通するのは、共演者に演技派が揃っており、力量がある監督や脚本家が携わっているということ。

吉沢亮

キャリアスタートの早い段階から、同年代の俳優とダブル主演、トリプル主演の作品が少なくない。作品の傾向はじっくり内容で魅せるより、若い世代から人気に火をつけ拡散させる意図がうかがえる、若年層向けが圧倒的に多い。反対に、重厚な物語や、演技派のベテランとガッツリと絡む作品は、これまでレギュラーよりスポット出演がほとんどだった。

両者のキャリア形成を考察してみるとこんな感じ。

共通しているのは「漫画原作の作品への出演が少なくない」こと。ただし、健くんは少年漫画・青年漫画、お亮ちゃんは少女漫画が比較的多い。

シンプルに言ってしまうと、健くんは「大人の鑑賞に堪える作品」を自ら選んでおり、お亮ちゃんは「学生を中心に若年層、しかも女性向けの作品」を選択しています。

これがわたしのなかでの答えだけではなく、客観的に捉えた明確な違いです。

両者のマネジメント担当者の才覚や力量の差

「リアルサウンド」掲載の吉沢亮

吉沢亮という役者が現状のキャリアで甘んじていたい意思があるのならそれ以上なにも感じることはありませんが、「役者として高みを目指していきたい」のであれば、「佐藤健と吉沢亮のマネジメント担当者の才覚や力量の差もあるのでは?」が本音です。

芸能界のシステムを詳細まで把握しているわけではありませんが、彼らは同じ事務所所属ゆえに両者間に事務所の力の差はないわけで、となると仕事を取ってきたりアサインする担当の腕にかかってくるところも大きいのでは、と。

特に駆け出し時代は自分で作品を選んだり、制作側から指名を受けるほど名も能力も浸透していないため、マネジメント担当の裁量と、事務所の方針は影響大なはずです。

かたや先々まで見据え、理にかなった、腑に落ちるキャリア構築。わたしがマネジメント担当者でも間違いなくそうする作品選び。

かたやビジュアルを全面に打ち出し、若年層への売り込みにかけたキャリア構築。わたしが担当ならむしろ絶対に避ける作品選び。

言葉がアレですが、お亮ちゃんは制作サイドに売り込むにあたって、これまで「誰が担当だろうが比較的容易く達成しやすい、安直な売り込み方」を選択していたといえます。

あのルックスの持ち主だからこそ避けなくてはいけない、一番やってはいけない取り返しのつかない売り方を。

なぜなら「ビジュアル先行の漫画の王子様やヒーロー」的な印象が根付けば、同様の役しか話が来なくなるからです。

経験が浅く、演技力がおぼつかない若手がメインを張る作品が続けば、重厚な物語や、本物志向の役者と組む機会も失ってしまうし、「この役者は軽いストーリーの軽い役しかできない」とのレッテルが張られ、声すらかからなくなる。

そうなると路線を変えることは容易ではありません。その結果、スキルを磨いたりキャリアをブラッシュアップする機会までなくし、先々後悔しかねない経歴を歩むことになります。

佐藤健の頭のよさや賢さはキャリア構築からもうかがえる

「AbemaTIMES」掲載の佐藤健

前述の「佐藤健と吉沢亮のマネジメント担当者の才覚や力量の差もあるのでは?」とともに感じているのは、「本人の作品選びの価値観や姿勢、キャリアに対する考え方も大きく異なるのでは?」ということ。

どんだけ好きなんだ!「億男」で初共演の佐藤健へ高橋一生が世界の中心で愛を叫んでいた件
...

「億男」のプロモーション活動を通じて「生涯、役者を続けたいというわけではない」との本心が明らかになったことは前回投稿で記しましたが、健くんに対し「頭がよくて賢い」とニヤリとさせられるのは、だからと言って「いつか辞めるかも」といい加減な作品選びをいっさいしていないこと。

それはこれまでの経歴から一目瞭然です。デビューして間もない段階からすでに「先々の自身の名刺となる『経歴』を描くキャリア構築にブレがない」ことがうかがえます。

どの業界に属そうが「いまが先につながっている」ことの重要性を、たぶん彼は認識しているのでしょう。

彼のこの姿勢や在り方に匹敵するのは、同業界の俳優ではありません。優秀なビジネスマンです。

業界特有の常識や視点、考え方に染まっていないからこそ、判断基準が聡明であり、「いま、どうすればいいのか?」「この先、どうしたらいいのか?」を明確に理解している。

わたしが前回繰り返した「頭がよくて賢い」役者さんを好む理由のひとつでもあります。

大手企業の経験の有無でたとえると違いが見えてくる

日テレドラマ「サバイバル・ウェディング」の吉沢亮

「優秀なビジネスマンに匹敵する佐藤健のキャリア構築」に触れたところで、もう少しわかりやすく、今度は役者の経験の積み方を一般のビジネス社会でたとえてみましょう。

健くんの経歴は、大手企業からベンチャー企業まで経験を積み重ねた人間。一方お亮ちゃんは、同世代と立ち上げたベンチャーで勢いに乗ってキャリアを積んだ人間です。

どちらも良し悪しはありますが、この差は時間が経てば経つほど浮き彫りになってきます。

がむしゃらに働いた20代を経て、30代で知識や経験をブラッシュアップしながらさらに研鑽を積んでいたなか、多くの企業が参画し、大手も絡むビッグプロジェクトのプロジェクトリーダーを任されたとしましょう。

あらゆる立場を慮れる幅広いキャリアを積んでいれば、頭脳・実力・実績・人脈のいずれも固いため、信頼性が高い人物として高評価を得て物事が円滑に進みやすい。反対に若手メインのベンチャーのみの経験だと、プロジェクトが大規模であるほど周囲からの信用が得にくくなる。

ビッグプロジェクトのリーダーを、大河ドラマや国際的な映像作品の主演に置き換えると理解できるはずです。つまり、役者の世界も20代のキャリア次第で30代以降の説得力に違いが出てくる、ということ。

清濁併せ呑んだ経験が人生に重厚な深みをもたらす

日テレドラマ「サバイバル・ウェディング」の吉沢亮

昨今、起業やベンチャーがしきりにもてはやされていますが、個人的に必ずしも正しいとはいえないと感じています。

大手企業の在り方やビジネスの進め方、判断基準を熟知した経験。そのなかで人を上手に巻き込んでお互いに協力しあい結果を出すための振る舞いや力量を磨き、大手という母体の恩恵を受けながらベテランに囲まれ失敗が許される駆け出しの新人として必死に仕事に邁進した時代。

これらは後々、中小企業やベンチャーへの転職、起業、フリーランスの立場で大手を中心にあらゆる企業や人間と組んだときほど、誰にも負けない武器になり、大きくものを言います。

なぜなら、ビジネスシーンにおいて才覚や経験のない人間を闇雲に信用してくれるお人好しなどいないからです。

大手ほど身動きが取りづらい側面もあり、体制によっては理不尽な経験をすることもありますが、上司や先輩に励まされたり、仕事に取り組む姿を見て学んだり、理不尽をプラスにすら変えていく力を身につける。この時間は絶対的な経験値になります。

もちろんそれらをすべて得られるかは本人の才能と努力次第ですが、清濁併せ呑んだ経験が人生に重厚な深みをもたらすことは間違いないです。

もし未経験であることをカバーしたいのであれば、大手企業に在籍しているのと似た環境をつくるため、大手在籍者と多く仕事をしたり、深い話まで相談しあえる友人として付き合うなどして、生身の声や経験を知るしか方法はありません。

それでも実体験ではない以上、絶対ではない。

急がば回れ。残念ながら、いくら時代が変わろうと経験に勝るものはないのです。

吉沢亮の担当者に率直に感じる「悔しくないのか?」

映画「ママレード・ボーイ」の吉沢亮と桜井日奈子

マネジメントサイドに話を戻します。役者やタレントが商品と等しいことは彼らも承知しているはずです。ということは、吉沢亮の担当者に対して単純にまず「悔しくないのか?」と不思議に感じています。

だって自分が手がける商品のほうが明らかに優れているにもかかわらず、他社の競合商品のほうが良いポジションで売れている現状は、当人の才能や実力、やる気などにも要因があるとはいえ、自分の落ち度がもっとも大きいのだから。

わたしなら悔しいですよ。自分のプライドにかけて「絶対に高みにのぼらせる」という確固たる覚悟があるから。そのくらいの覚悟や信念がなければ、営業やマーケティング、マネジメントで長期的な結果なんか残せるわけがない。

もちろん、その覚悟に見合う商品や人間でなければ手がけることはいっさいしません。「才覚や賢さはもちろん、やる気や努力する姿勢のない人間にどれだけ手をかけようが、貴重な時間の無駄遣いになるだけ」という真実をよく知っているからです。

生半可な「売れたらいいな」ではない、「必ず売ってみせる」というこちらの信念の強さと比例した人間でなければ、いくら時間をかけても売れることはない。「結果を出す」ということがどういうことかも知らずに世の中舐めてんじゃねえわいってなもんです(笑)。

覚悟と責任を持って携わるからこそ結果が出せる

映画「億男」撮影合間の佐藤健

わたしの仕事人生は「市場を熟知する」「商品を知ってもらう」「的確な提案を行い売上につなげる」など、営業領域の最前線で歩んできました。

芸能界だとマネジメントをはじめ、監督や脚本家、音響や照明といった技術職の気持ちや立場がより理解できるのは、自分の仕事にリンクするからです。

担当商品には絶対的な自信を持っています。

そして誰よりも愛しているからこそ、「どうやったらこのお客さまの毎日にうちの商品が役に立てるだろう?」「どういう方向性なら気に入ってもらえるだろう?」をひたすら考え、試行錯誤しながらアクションを取り続け、結果へと導く。

これらはわたしの仕事であり、もはや趣味の領域にまで突入しているともいえるかもしれません。

仕事とプライベートの切り替えというはっきりとした意識もなく、ふと気がつくと「どうしたらみんながプラスになるだろう?」と考え続けることがあり、そうしたアレコレを熟考し、行動の末に結果につなげていくことがこの上なく楽しいから。

いわゆる典型的な「人間と数字の世界」の仕事人です。

そんなわたしに言わせると、担当として付くからには「商品を見てもらうステージに上げるところまではこちらの仕事」という明確な意識があります。

自分の担当商品に絶対的な自信を持って扱っているため、目に届くステージ=監督や制作陣、お茶の間の視聴者や観客が見てくれれば必ず気に入ってもらえるはずだ、そのステージに上げられなければ自分の力量不足なので腕を磨いたり違う手を考えなくてはいけない、と。

そこまでの覚悟と責任を持って携わるからこそ結果が出せるんですよ。どの業界に行っても安定して高い結果を残す秘訣はそれ。究極言っちゃえば、それだけと断言してもいいです。

だからこそ、とんちんかんな取り組み方や、やる気がなかったり世間や人様を舐めた商品=役者とマネジメント担当を疑問視するところもあります。

「本気で仕事に取り組んでいる?」「自分の言動や振る舞いが世間にどう判断されるか理解している?」「なぜ悔しくない?」と。

ポテンシャルを見誤ることなく、キャリアを導く手助けを

映画「リバーズ・エッジ」の吉沢亮と二階堂ふみ

現時点での想いですが、佐藤健さんは間違いなく今後も作品を通じて活躍を見守る役者さんであり、吉沢亮さんはこれまでと同じ経歴を歩むようであれば残念ながらもう二度と見ることはないだろう役者さんです。

「サバイバル・ウェディング」に伊勢谷友介さんと野間口徹さんが出演していなければ、きっといまだにお亮ちゃんを知ることはなかったでしょう。

好む作品の傾向もあるのは重々承知ですが、それを差し引いても「もったいないな」は嘘偽りないところ。

彼のマネジメント担当者には「吉沢亮が持ち合わせているポテンシャルを見誤っていないか?」、そして彼本人には「これからもそのキャリアでいいのか?」と問いたいです。

皮肉めいた表現で恐縮ですが、若いお嬢さんたちに黄色い悲鳴を浴びせてもらうことがメインのキャリアで満足するのなら、それもよいでしょう。

ただ、もし「役者としてもっと大成したい」「幅広い世代に役柄を通じてあらゆることを感じてもらい、『見てよかった』『いい役者だな』と実感してもらえる役者になりたい」という希望を抱いているのであれば、いますぐキャリア構築と戦略を見直すべきです。

せっかく役者という職を選んだのなら、わたしは健くんはもちろん、お亮ちゃんにも大成を目指してほしいと願っています。その経験は、たとえ役者という職を辞そうが、必ず人生の大きな道標になるからです。

ゴリ押しや世論誘導策略がまかり通っている世界で、優れた才覚と力量を持った若手俳優は貴重な存在。

であるからこそ、マネジメントサイドにも彼らのポテンシャルを見誤ることなく、いま以上にその才能に自信を持ち、愛情深くキャリアを導く手助けをしてほしい、と祈りつつ。

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田中佐江子 / SACCHI

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