【東京ストリート by iPhone5S】日本の“美彩”に出会う。松屋銀座「特別展 白洲正子ときもの」

気軽に足を運びやすいだけでなく、“”の時代にもピッタリな特別展を開催することが多い、デパートや複合ビルに併設されたイベントスペース。

美術館ギャラリーも魅力的だけれど、仕事帰りや合間にも訪れやすく、敷居も高く設定されていない。しかも「ぜひ目にしておきたい」展示が目白押し。

そんな特別展好きのわたしに、母から「チケットもらったんだけど、一緒に行かない?」との言葉。内容を耳にし、「絶対行く!」と即答したワクワク感たっぷりのイベントのお誘いが。

松屋銀座8Fイベントスクエアで開催中の「特別展 白洲正子ときもの」に行ってきました!

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旧白洲邸武相荘/松屋銀座 特別展「白洲正子ときもの」
松屋銀座/特別展 白洲正子ときもの

「名前は聞いたことがあるけれど、詳しく知らない」そんな人のために、白洲正子・白洲次郎とは?

出典:旧白洲邸武相荘

明治から平成。4つの元号を駆け抜け、“自立した女性”の先駆けとなった白洲正子さん。その人生は魅力にあふれ、死してなお、さまざまな分野で感銘を受けて熱烈なファンになる人が後を絶たず。

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白洲正子さんのご主人は、激動の昭和期に政財界の強力なブレーンかつフィクサーを務めあげた白洲次郎さん。氏の人物像を物語る名言がこちら。

この憲法は占領軍によって強制されたものであると明示すべきであった。歴史上の事実を都合よくごまかしたところで何になる。後年そのごまかしが事実と信じられるような時がくれば、それはほんとに一大事であると同時に重大な罪悪であると考える。
吾々(われわれ)の時代にこの馬鹿な戦争をして、元も子もなくした責任をもっと痛烈に感じようではないか。日本の経済は根本的の立て直しを要求しているのだと思う。
われわれは戦争に負けたが、奴隷になったのではない。Although we were defeated in war, we didn’t become slaves.

戦後、日本に乗り込んだGHQの要人に「従順ならざる唯一の日本人」とまで言わしめ、彼の存在なくして現在の日本の平和はありえなかったと評されており、悪い意味で流されがちな現代日本で再び脚光を浴びる人物です。

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そんな豪傑な白洲次郎をして、「唯一頭があがらない」存在だったのが、他ならぬ正子さん。白洲次郎が選んだ女性らしく、芯が強く、聡明で明朗快活。夫に依存して生きるそれとは対極の人生をおくりました。

生涯に渡り日本の伝統美を愛した白洲正子が愛用した着物や和装小物などが集められた特別展

骨董をはじめ、日本の伝統美をこよなく愛した白洲正子さんが熱を入れていたのが、日本の民族衣装として今や世界で認められ、海をわたって愛される着物。

88年の生涯を通じて独自の美意識を貫いた随筆家・白洲正子(1910-1998)。正子にとって“きもの”もまた、美を語るうえで欠かせない対象であり、取材や著作において多くの言葉を残しています。
銀座で染織工芸の店「こうげい」を始めたのは46歳のとき。職人の技と、工芸作家の創意を結びつけることを理想とし、織りや染めの作り手と交流を深め、自身が美しいと感じる着物を世に広めました。能や骨董に没頭し、それらがおのずと自身の生活や執筆活動に取り込まれていったように、着物も常に正子の身近にあり、自宅で骨董を手にするとき、書斎で原稿に取り組むときなど、暮らしの折々に好みの着物を身につけました。
本展では、正子が母から受け継いだ帯や能舞台に立った時の着物、白洲邸武相荘での暮らしぶりを感じさせる季節ごとの着物や和装小物、日常に用いた器や書斎で愛用した品々など約150点を展観。白洲正子が愛した“きもの”の魅力をご紹介いたします。

引用:特別展 白洲正子ときもの(松屋銀座)

その彼女の愛用した着物和装小物などが集められた今回の特別展。実際に目にして率直に「着物の奥深さだけでなく、日本の美しさに出会える」と実感しました。

性格的に、わかりやすい豪華な派手さを嫌い、声高に無粋な喧伝をしない彼女らしく、落ち着いた色彩と織りの“美彩”が感じられるものばかり。これぞ“”の営みそのもの。

特別展のためにお披露目されたコレクションの中で、「一番好きな一枚を着用していいよ」といわれたら、個人的に迷わず選ぶのが、上品な「麻型染鳥文帯」とあわせた「綿薩摩亀甲文着物」。

日本を代表する“”の色「」で深く染め上げられたそれは、遠目からみると無地のようで、近くに寄れば寄るほど繊細な模様が施された思慮深い豊かさを味わえる代物。

なぜだか涙があふれそうになる一枚でした。「これこそが日本の美彩」と。

美術館に行きにくいビギナーさんにもおすすめ!イベントスペースで奥深い“美彩”に目覚めるひとときを

特別展の楽しさを知るわたしは、「美術館にはなんとなく行きにくいな」という友人知人にほど、「イベントスペースに行ってみたら?」とおすすめしているほど。

少し調べてみるだけで、驚くほど多くの魅力あふれる特別展が開催されていることに気づくはず。いつのまにか「定期的にどこかしらのイベントにふらりと立ち寄る生活に変わった」なんてことも。

今回、母とともに訪れた「特別展 白洲正子ときもの」はもちろん、興味深いイベントにぜひ一度足を運んでみてください!毎日のライフスタイルに“楽しいな”が増えることを願いつつ。

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