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お互いの信頼関係がしかと感じられる一枚。大好きな一枚です。
香川真司のドルトムント復帰初戦、足がつってしまい途中交代をする際にベンチでユルゲン・クロップがねぎらいながら抱きとめたシーン。
時として傷を負い、あらゆる思いの中で闘い続け、選手として人間として大きな成長をし、自分のもとに帰ってきて早々大活躍したエースへの慈愛といたわり。
たまらないですね。愛情に満ちていて本当に美しい一枚だと思いました。
【Goal.com】クロップ:「香川はすでに大きな影響を及ぼした」
ボルシア・ドルトムントは13日、ブンデスリーガ第3節でフライブルクと対戦し、3-1と勝利を収めた。ユルゲン・クロップ監督は、MF香川真司の復帰戦に満足しているようだ。
復帰初戦で先発出場のチャンスを得た香川は、先制点の起点になると、自らもゴールを記録。63分に交代したが、チームの勝利を導く活躍から、ブンデスリーガの公式ウェブサイトにマン・オブ・ザ・マッチに選出されている。
期待に応える活躍を見せた香川について、クロップ監督は試合後、次のように話している。ドイツ『キッカー』が伝えた。
「今日、最も素晴らしい瞬間だったのは、ピッチに入るときの“カガワ・シンジ”チャントだった。ものすごい音量で、ジャージが音でふくらんだほどだよ」
「シンジにサッカーができることや、我々がここで特別な雰囲気を生み出せることは、前から分かっていたことだ。シンジは素晴らしい試合を見せた」
また、クラブの公式ウェブサイトでは、次のようにコメントを紹介している。
「初戦にしては良かった。いや、素晴らしかったね。この数日間、彼はものすごく騒がれていた。でも、彼はそんなことを感じさせず、良い試合を見せている。1点目の起点となるパスは素晴らしかったし、2点目ではポジショニングが的確だった」
「得点を嗅ぎつける鼻は以前と変わらず持っている。この2週間で、彼が以前のようにボールを蹴ることができるのは確認できた。我々はこれから、彼が自分のクオリティーを信じられるような環境をつくっていく」
「後半は脚がつったが、それも良いサインの一つだと思うね。シンジは今日の時点ですでに大きな影響を及ぼした。それはもちろん、良いことだよ」
なお、試合について、クロップ監督はこのように述べている。
「今の我々は、勝ち点を得るために、ものすごくハードに仕事に励まなければいけない。フライブルクは受身になっていたが、我々にとっては非常に難しかった。でも、試合が終わって数分経ち、満足できている」
「だが、もっと改善の余地がある。今日の状況ではこれ以上望むことはないがね」
引用:Goal.com
ユルゲン・クロップが能力を最大限に引き出すことができる理由
前章でピックアップした記事内で綴られている、ユルゲン・クロップの一言。
「我々はこれから、彼が自分のクオリティーを信じられるような環境をつくっていく」
ヤバーーイ!なんだこれ……!
この一言で、なぜユルゲン・クロップが「選手はもちろん、コーチやスタッフなどすべての能力を最大限に引き出し率いることができる類まれな人物」と評されているかあらためてわかりました。
こういうことをあっさり言えちゃう人物は有能に決まってるし、人間性が素晴らしいのなんてもはや確定でしょうよw
香川真司復帰戦から日本人サポーターが繰り返す「ありがとう」
「我々はこれから、彼が自分のクオリティーを信じられるような環境をつくっていく」本気で泣けた。ここまで心から愛してくれてるだなんて。ありがとうクロップ。ドルトムントは最高のチームです。⇒クロップ:「香川はすでに大きな影響を及ぼした」
— sacchi=saeko tanaka (@sacchinms) 2014, 9月 14
国境や人種をいとも簡単に超えた、本物の愛情であり信頼関係。素晴らしい監督、チームメイト、サポーター。ありがとう。なんだか本当に自然とそんな気持ちになります。ありがとう。
— sacchi=saeko tanaka (@sacchinms) 2014, 9月 14
クロップの言葉を目にした瞬間、あらためて出てきた言葉が「ありがとう」。
香川真司復帰戦からずっと、多くの日本人サポーターの間でも何度も繰り返されている「ありがとう」の想い。
ドルトムントに対して、クロップに対して、チームメイトに対して、そしてドイツのドルトムントサポーターに対して。
もしこのイミがわからないひとは、YouTubeで探してみてください。
香川真司がドイツとドルトムントにて、大きな愛情で包まれながら迎え入れられ、地鳴りを起こす応援の後押しを受けている光景を目の当たりにするから。
で、それを見たら、なんだか自然と出てきます。「ありがとう」と。
香川真司を自分に置きかえる層とは一線を画す「ありがとう」
香川真司が海外で活躍してる!
香川真司マジすげー!
香川真司は日本人!
日本人すげー!
日本人である自分もすげー!
……………いやいや違う違うそうじゃない(一体どこの鈴木雅之なんだわたしよ)。
この意味のわからん活用法で、勝手に自分に置きかえて得も言われぬドヤ顔晒す人たちが日本には増えています。マウント取らないと息ができない人種ってやつで(うっかり本音)。
で、この手の類いには「いやいや、あんたのことじゃないから……」とツッコミたくなるのはあります。
こちらは錦織選手の活躍に対し、リツイートされていたツイート。激しく同意した内容です。
錦織の活躍で、早速、<日本人の誇り>論が出てきてるね。どうして、彼の活躍を自分の事にしなきゃいけないんだろう? <錦織は凄い、よくやってる。楽しませてもらって嬉しい>ではダメなのかね。錦織は凄い⇒彼は日本人⇒だから日本人である私も凄い、なんて三段論法が成り立つのかよ。
— 松井計 (@matsuikei) 2014, 9月 7
すっごいわかる……!
でも、この香川真司に関しての「ありがとう」はそういうのではまったくないんですよね。
ドイツ本国、そしてドルトムントでの映像を見たら「同じ日本人としてたまらなく感激してしまう」んですよ。
自分がさもその立場になった気持ち、なんて陳腐なものじゃない。ただただ感謝したくなる。
そのくらいのパワーがあるんですよね、ドルトムントとドルトムントサポーターには。特にサッカーファンならこれ、泣けるほど感じ入るはず。
多くを語らない姿を迎え入れたドルトムントと香川真司の相思相愛
大々的に香川真司本人は「こんな不遇だった!こんな大変なことがあった!」などといちいちネガティブアピールするタイプではありません。
だからこそ、素晴らしい人間性をも持ち合わせた選手として評価されているわけで。
そんな多くを語らずひたすら前向きに走る姿をすべて認め、温かく迎え入れたドルトムント。
苦難を越えて帰ってきたねぎらいと、才能と実力に対し疑わない信頼と、見事な活躍をみせてくれた賛辞と。
あらゆるすべてが込められている。
本当にたまらなくなります。
母国・日本以外の異国の地で「我が家族!」として愛されている香川真司という選手は、とんでもなく幸せ者だとあらためて実感しました。
そして同時に、そこまで愛され評価されている香川真司という選手の才能と実力に感服しました。
愛しあい信頼しあえるたいせつさ。香川真司とユルゲン・クロップが魅せてくれたもの。
一度離れたからこそ、お互いの良さがわかりあえるってあるんだろなーと。
香川選手にとっては選手冥利につきるし、クロップ監督にとっては監督冥利につきますね。
ゴールするたびに抱きかかえてくれたユルゲン・クロップと香川真司の第二章
2年前、毎試合のように見ることができた光景。
いつもこうして、香川真司がゴールするたびに全力で走りより抱きかかえてくれたそのひとは、今やビッグクラブも恐れる名将、ユルゲン・クロップ。
「シンジLOVE!大好きすぎる!」の素晴らしい監督ですw
【香川真司】少年の面影を残す愛くるしい努力型天才肌。稀なレベルの才能と稀なレベルの愛されキャラ
香川真司ユナイテッド在籍時のクロップのことなどもあわせて記している記事ですが、読み返すとなおさら「このひと、今幸せの境地にいるだろうな」ということがわかるかとw
本当に打算も計算もなく真摯に愛してくれるひと。
ここまで香川真司を想ってくれる監督は、同じ日本人でもいない。お互いにとってものすごく貴重な出会いなんだな、と。
こんなシーンがまたこれからもずっと見られる、と思い描いただけでうれしいですね。
香川真司とユルゲン・クロップ、そしてボルシア・ドルトムントの活躍がますます楽しみです。