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「ウッチー特集始めた途端、いつものパターンで仕事詰まりまくってまったく身動き取れないんじゃね?」の予想大当たりの田中です、どーもこんにちは。
あれ?ウッチーの現役最終試合っていつだったっけ?
えーと、8月23日?
え?今日って何日?9月?23日?……だ……と……?!?!
大丈夫!気・の・せ・い(確実に現実だと気づこうかわたしよ)。
というお約束な前置きではじめる続きでございますよー、内田篤人特集から今回は最終試合編!
2020年8月23日、内田篤人ラストマッチとなった、カシマサッカースタジアムでの鹿島アントラーズVSガンバ大阪戦をプレイバックします。
艱難辛苦を乗り越え成功をつかんだサッカー人生を締めくくる、“ウッチーらしさ”で彩られた現役最終戦。1ヶ月経った現在でもファンのあいだで興奮冷めやらぬ劇的な一戦にあらためて注目を!
この記事はこんな人におすすめ
- 内田篤人が好きな人
- 鹿島アントラーズが好きな人
- 内田篤人の現役引退にまつわる記事が読みたい人
内田篤人現役引退ラストマッチはドラマティックな一戦に
画像出典:日刊スポーツ
一言で言えば“ドラマティック”。
序盤に先制されるなか、チームメイトにアクシデントが発生し、緊急出場。同点、逆転を狙いにいくも試合は動かず、後半アディショナルタイムに自身が放ったロングフィードが同点弾へつながると同時に試合終了のホイッスル。
ねえねえ、それどこのドラマ?
最後まで内田篤人は内田篤人だった。そんな泥臭く、しぶとく、根強い一戦をピックアップ!
ゲキサカ|内田のフィードから劇的同点弾!!G大阪とドロー
画像出典:ゲキサカ
[8.23 第12節 鹿島1-1G大阪 カシマ]
J1リーグは23日、第12節を各地で行い、鹿島アントラーズがガンバ大阪と1-1で引き分けた。現役ラストマッチを迎えた元日本代表DF内田篤人は前半16分から緊急出場すると、後半アディショナルタイムに内田のロングフィードからDF犬飼智也が同点弾。最後の最後に勝ち点1をもぎ取った。
2006年から鹿島で足掛け7年、2010年夏からドイツで8年半を過ごした内田の現役ラストマッチ。試合前には鹿島の登録メンバーが内田と同じ2番のユニフォームを背負い、ウォーミングアップを行った。
内田は3試合ぶりにベンチ入り。鹿島は前節の横浜FC戦(●0-1)から守備陣5人を一気に入れ替え、GK沖悠哉、DF広瀬陸斗、DF関川郁万、DF犬飼智也、DF杉岡大暉が新たに入った。対するG大阪は前節の浦和戦(●0-1)から4人を入れ替え、DFキム・ヨングォン、MF福田湧矢、MF倉田秋、FWパトリックを起用した。
立ち上がりは大きなモチベーションを持って入った鹿島が勢いよく敵陣に攻め込み、FWエヴェラウドやMF和泉竜司がチャンスを創出。ところが前半6分、G大阪は左サイドを崩して倉田がドリブルでえぐると、グラウンダーでのクロスに対してFW宇佐美貴史がニアでつぶれ、ファーから飛び込んだMF小野瀬康介がシュート。ニアポスト脇を撃ち抜いて先制に成功した。
前半13分、鹿島はDF広瀬陸斗が相手のクロスをブロックしようとした際に太もも裏を痛めて担架でピッチ外へ。16分、内田に早くも出番が訪れた。チームキャプテンのMF三竿健斗はすぐさま内田に歩み寄ってキャプテンマークを手渡し。J1リーグ戦148試合目のピッチに立った背番号2は右腕に黄色の腕章を巻いた。
前半34分、鹿島は内田がロングフィードを処理し、そのまま右サイド攻撃を展開。MF土居聖真が同期入団のDF昌子源とのマッチアップから惜しいクロスを上げた。38分には三竿のロングフィードから攻撃参加していた内田が頭で落とし、土居の落としからエヴェラウドにつなぐ良い形が見られた。39分には内田が相手の攻撃をファウルで止め、イエローカードを受けた。
G大阪は1点リードで迎えた後半8分、MF矢島慎也の浮き球スルーパスに宇佐美が抜け出すと、鹿島のディフェンスラインと沖がボールをお見合い。それでもなんとか競り合って宇佐美の動きを阻むと、シュートはゴール前に戻った沖がセーブした。11分、鹿島は内田のロングフィードからこぼれ球をエヴェラウドが拾い、惜しいシュートを放った。
鹿島は後半18分、MFファン・アラーノと和泉に代わってMF遠藤康とFW上田綺世を投入。上田は6試合ぶりの復帰となった。G大阪も22分、宇佐美と倉田を下げてMF小野裕二とDF高尾瑠を入れてシステムを4-4-2から5-4-1に変更。直後の飲水タイムでは、ここまでクロスやフィードで見せ場をつくっていた内田が右膝のテーピングを巻き直した。
鹿島は後半30分、エヴェラウドと三竿に代わって高卒ルーキーのMF荒木遼太郎とFW染野唯月を投入。するとアディショナルタイム5分、最後は内田のロングフィードからドラマが生まれた。左サイドで競り合ったボールから短いパスをつなぎ、荒木がクロスを送り込むと、犬飼がヘディングシュートで土壇場の同点弾。そのまま試合は終わり、鹿島が勝ち点1をもぎ取った。
引用:ゲキサカ
“緊急出場”内田のフィードから劇的同点弾!! 意地見せた鹿島、後半ATに追いつきG大阪とドロー
“あきらめたら試合終了”を体現したサッカー人生の集大成
画像出典:日刊スポーツ
「最後まで…希望を捨てちゃいかん。あきらめたらそこで試合終了だよ」
内田篤人自身も愛読する『スラムダンク』の作中にて、主人公・桜木花道らの恩師である安西先生が口にした名台詞を思い起こさせるプレイスタイル。
最後まであきらめずに闘う。
内田篤人は最後の試合の最後の瞬間まで、チームを、そして自らを鼓舞し、痛む膝に「最後までもってくれ」と懇願しながら走り続けていました。
思い返せば、灼熱の太陽が照りつけるブラジルでもそう。
“自分たちのサッカー”が独り歩きし、己を過信し酔いしれるチームメイトに恐れず異を唱え、試合中に茫然自失した彼らを励ますように闘っていたのは彼、内田篤人でした。
孤軍奮闘の活躍を見せ、「どの場面にも内田がいた」と言わしめた働きぶりは、愚直で目立とうとはせず、だけど常にハイクオリティで職務を完遂する仕事人、内田篤人ならでは。
参考記事
クールに映る表情とは裏腹に、一度決めると断固として動かない頑固さや、熱血漢の素顔を隠し持つ。ひょうひょうと見せながら、その実、筋金入りの負けず嫌い。
“内田篤人らしい”ラストマッチ。いつだって期待を裏切らないうっちーは、最後の瞬間まで「内田がいてくれてよかった……!」と誰もが安堵するサッカー選手でした。
最後の締めも“ウッチー節”!優男の中身は骨太変わらず
画像出典:スポニチアネックス
試合終了後におこなわれたのは引退セレモニー!
“鹿島イズム”がそこかしこに感じられる引退スピーチはもちろん、これまでの労をねぎらい、新たな道へと歩みだすウッチーを暖かな拍手で送り出すチームとサポーターの気配りあふれるひとときとなりました。
動画|【鹿島アントラーズ】〜内田篤人から皆さんへ〜
日刊スポーツ|内田篤人「本当に申し訳ない」/引退スピーチ全文
画像出典:日刊スポーツ
鹿島アントラーズの元日本代表DF内田篤人(32)が、ガンバ大阪戦で14年半の現役生活を終えた。味方の負傷で1点を追う前半16分に緊急出場。クロスを上げ続け、後半ロスタイムにはサイドチェンジのロングパスで1-1の同点弾の起点となった。スライディングタックルでイエローカードをもらう場面もあり、最後の瞬間まで闘志あふれるプレーで勝利のためにひた走った。引退スピーチの全文は以下の通り。
◇ ◇ ◇
そんなたいした話しないんで、大丈夫です。
今日、僕はここでサッカー選手を引退します。えー何だっけな(拍手)。鹿島アントラーズというチームは、数多くのタイトルを取ってきた裏で、多くの先輩方が選手生命を削りながら勝つために日々、努力する姿を僕は見てきました。僕は、その姿を今の後輩に見せることができないと、日々練習していく中で体が戻らないことを実感し、このような気持ちを抱えながら鹿島でプレーすることは違うんじゃないか、サッカー選手として終わったんだなと考えるようになりました。
もう一花、二花、咲かせたいと日本に戻ってきましたが、その中で隣に寄り添ってくれたトレーナー、まだやれると背中を押してくれたザーゴ監督、大岩前監督、いい時も悪い時もともに過ごしたサポーター、ファン、スポンサー、そしてチームメート、本当にありがとうございます。
このようなシーズン、チーム状態で、僕の決断を理解してくださった強化部、監督、そしてチームメート、本当に申し訳ない。日の丸を背負ってプレーする重さも、殺気のあるドイツでのスタジアム、つらさも、うれしさも、すべて僕の財産です。
もう少しだけ。この話を聞いているプロサッカー選手を目指す子供たち、サッカー小僧の皆さん、鹿島は少し田舎ですが、サッカーに集中できる環境、レベルの高さ、そして今、在籍している選手たちが君たちの大きな壁となり、ライバルとなり、偉大な先輩として迎え入れてくれるはずです。僕はそれを強く願います。
最後に、サッカーを通じて出会えたすべての人たちに感謝します。また会いましょう。
引用:日刊スポーツ
骨太の男前が見せた美しい涙にもらい泣きの引退セレモニー
画像出典:スポニチアネックス
「ウッチーの涙につられて泣いちゃったよぅ……!」との報告が続々と届けられた内田篤人引退セレモニー。
泣かずにこらえるかもしれない、と思いつつも、これまでのサッカー人生を考えると、こらえようにもこらえられないかも……。
そんな予想を超えた、どこまでも美しい涙でした。
個人的に“ウッチーらしい”と実感したのは、「この話を聞いているプロサッカー選手を目指す子供たち、サッカー小僧の皆さん」との最後の語りかけと、プロサッカー選手として育んでくれた鹿島アントラーズへの想い。
その情熱は、彼が入団当時から敬愛してやまない小笠原満男氏に通ずるそれ。
参考記事
少し田舎だけれど、常にサッカーに集中できる環境とレベルの高さがあり、在籍する選手が大きな壁、ライバル、そして偉大な先輩として迎え入れてくれた鹿島アントラーズで育ち、引退の瞬間、まだ見ぬ後輩の成長と活躍を願いエールを送る。
そういえばドイツで在籍したFCシャルケ04も、少し田舎だけれど、常にサッカーに集中できる環境とレベルの高さがあり、在籍する選手が大きな壁で、ライバルで、偉大な先輩として迎え入れてくれる名門でした。
運命の巡り合わせ。人はそれを“必然”と呼ぶのでしょう。
「サッカーを通じて出会えたすべての人たちに感謝します。また会いましょう」との言葉を残せる内田篤人は、やっぱり間違いなく幸せ者です。
悔しさが見え隠れする試合・セレモニー後の“らしい”本音
画像出典:サッカー批評Web
試合、引退セレモニー後におこなわれたのは、報道各社が勢揃いしたフラッシュインタビュー!
引退スピーチを終えたばかりなことに加え、普段とは異なる高揚感に包まれるなか、見え隠れしていたのは「悔しい」が滲み出る“らしい”本音でした。
スポニチアネックス|内田篤人 最後まで潔く、カッコよく…
画像出典:スポニチアネックス
現役引退を発表した鹿島の元日本代表DF内田篤人(32)が“現役ラストマッチ”となったホームでのG大阪戦で前半16分から緊急出場。1―1で引き分けた試合後、引退セレモニーであいさつした。その後に行われたフラッシュインタビューは以下の通り。
――ラストマッチ、セレモニーを終えての気持ちは。
「陸斗(DF広瀬)がケガしたんで、辞めるのやめようかなって思ってますけど。ウソです」――引退発表について。
「自分で思うこともありましたし、鹿島の選手として自分のモヤモヤを抱えたままプレーするのはね、というのは思ってましたので。自分で決断しました」――きょうはどんな気持ちで迎えたか。
「他の選手はやっぱりやりにくかったんじゃないかと。色んな感情も出てしまうゲームでしたけども。どうしても勝ち点3は欲しかったですけど。ガンバも本当にいい相手で、しっかりした守備で、源(DF昌子)を中心に手強い相手でした」――G大阪の宮本監督も引退を惜しんでいた。
「そう言っていただける方もいますけど、自分の中ではやっぱり、もっとできるはずだなと思ってますし。自分のプレーではなくなったので決断をしました」――引退の決断はいつごろか。
「いや、最近ではないです。ずっと長く思っていましたし。契約を全うすることがプロだと思いますけど、自分の中で終わったと思った時もサッカー選手として終わりなのかなと思います」――そういう気持ちが最後に引退を決断させたのか。
「まあそうですね。チームメートにやっぱり失礼だなと。自分が100(%)でできない中で、チームメートは一生懸命練習してますし、試合に出てますし。鹿島の選手としては自分が許せなかったというか、そういう感じです」――チームを背負って最後まで熱く戦う姿は多くの人の目に映ったと思うが。
「うーん、そうやって映ってもらえればいいんですけど。本当はもう少しやれるんですけどね…はい」――多くの人から引退を惜しむ声が届いたと思うが。
「本当にありがたい話ですし。そういった方達に支えられてプレーできましたので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」――犬飼選手、ザーゴ監督、通訳の高井さんも涙を流して内田選手のことを話していた。色んな方から愛された選手だと感じた。
「僕は人には恵まれてるんで。それはサッカーが終わった今後も確信はしてます。本当に素晴らしい選手、監督に恵まれてプレーできました。またアントラーズだけじゃなくて、ガンバもJリーグもドイツも、サッカーを通じて出会える人がたくさんいたので、感謝の気持ちでいっぱいです」――チームはサポーターに対する思いは。
「新しく変わろうとしている鹿島が負けていいわけではない。やっぱり勝ち点3取らなければいけないチームです。ただ少し時間がかかるのはしょうがない。勝ち点3を積み重ねながらチームが変われれば一番ですが、きょうのサッカーを見てもらえればだいぶ押し込んでたと思うし。うまくコントロールしながら自分達がやれるってことを示せたんじゃないかと思います」――後輩達に伝えたいことは。
「プレーで示せなかったんで、辞めます。あとは彼らが責任を持ってやってくれるはずだと思います」――14年半の現役生活をどう振り返るか。
「いやまあ、仕事です。仕事が終わった感じです」――プロであり続けるために一番大事にしてきたことは。
「なんか難しいなあ、質問が。別にいい言葉も出ないすよ。仲間に恵まれたんで、それがよかったんじゃないでしょうか」――引退後について。
「特に考えてません。考えてますけど、1つに絞りたくないし、色んな方向に行けるように選択はしたいと思います」―内田ファン、サッカーファンにメッセージを。
「ドイツで本当に素晴らしい経験をさせていただいて、日本でも日の丸を背負ってワールドカップも出させていただきました。すべて僕の力となり糧となるので。これからの人生がすごく楽しみです。またどこかでお会いできることを楽しみにしてます」引用:スポニチアネックス
内田篤人 最後まで潔く、カッコよく…100%のプレーできず「鹿島の選手として自分が許せなかった」
叶わぬことと知りながら多くが祈らずにはいられない事実
画像出典:ゲキサカ
「そりゃ悔しいよね……」と、こちら側にうかがわせる本音を、隠しているようで隠さない。
矛盾しているかのそれは、人間だからこそ当然ともいえる本質。
「本当はもう少しやれるんですけどね」には、幾度も繰り返したに違いない「なのに、なぜできないんだろう」の葛藤がうかがえ、人知れずもがいてきたこれまでのサッカー人生の一端に触れた気がしました。
怪我を負う覚悟をしてでも走り続けた彼のサッカー選手としての生き様は、彼以外の誰も口を挟んではならないこと。
それでも、「その痛みを取り除いてあげたい」と、叶わぬことと知りながらも多くが祈らずにはいられなかったのも事実です。
いま、ようやく苦しみから解放された彼、内田篤人は、いつだって勇敢でした。彼のその勇姿を讃えながら、今後の人生も幸多かれと、あらためて願います。
ウッチー、本当にお疲れさま。そして、本当にどうもありがとう。