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通常であれば年始からスタートの恒例行事として成り立ってきたNHK大河ドラマ。
ところが新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、前作『麒麟がくる』の最終回が年をまたぎ2021年2月7日(日)に。第60作の『青天を衝け』は、日をあけず、翌週の同年2月14日(日)から放送開始となりました。
前作の主人公・明智光秀を演じたハセヒロさんこと長谷川博己にとって、大河初主演の重責を担うとともに、覚悟や信念を試される過酷な日々が続いたのは記憶に新しいところ。
もちろん、彼とともに1年強の期間を完走した全キャスト・スタッフも同様に。
そしてそれは、今作の主人公・渋沢栄一を演じるお亮ちゃんこと吉沢亮を座長にすえた“チーム青天”も間違いなく……。
渋沢栄一が生きた幕末から明治を想起させる混迷の時代を迎えたいま、撮影開始時がすでにコロナ禍だった初めての大河ドラマ『青天を衝け』は、どんな物語を見せてくれるのでしょうか。
今回は吉沢亮主演で渋沢栄一の生涯を描くNHK大河ドラマ『青天を衝け』に期待する4つのことをテーマにお届けします!
この記事はこんな人におすすめ
- 吉沢亮が好きな人
- 渋沢栄一の生涯に興味がある人
- NHK大河ドラマ『青天を衝け』に興味がある人
NHK大河ドラマ『青天を衝け』第1話レビューも同時公開しています。こちらもあわせてどうぞ!
吉沢亮が魅せる実業家・渋沢栄一の一代記|NHK大河ドラマ『青天を衝け』第1話レビュー
吉沢亮が魅せる実業家・渋沢栄一の一代記|NHK大河ドラマ『青天を衝け』第1話レビュー
経済界の偉人・渋沢栄一の本質を描く作品が見たい
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
いよいよスタートしたNHK大河ドラマ『青天を衝け』。
これまで同枠で描かれてきた、戦国時代の勇猛果敢な武将や、幕府と闘いながら事をなした志士ではなく、1人の庶民の足跡を追う物語。
幕末の動乱期に生まれ、大政奉還、明治維新を経験し、激動の時代に日本経済の基盤をつくりあげた実業家であり、“士魂商才”を貫いた明治経済界の偉人・渋沢栄一の在りし日の挑戦を描く作品は、いまの日本にもっとも必要なはず。
なぜなら、コロナ禍で日本社会全体に停滞感が漂うなか、希望を見いだせるドラマが求められているからです。
明治維新後の当時と重なる現在の皮肉な光景
画像出典:シネマトゥデイ
いま、明治維新と同等……いや、もしかするとそれ以上の変革期に突入している。あらゆる側面から総合的に、そう実感する日々です。
当時の書物を紐解いてみると、明治維新後、時代が移り元号が変わってもなお、腰に刀を差し、執拗に身分社会にしがみつく武士が存在したことがわかります。
その姿は残念なことに、スマホはおろかパソコンすら満足に使えず、ネットサーフやショッピングなど別世界の常識とする人間が、国の要職につき指揮命令をとっている現在の光景と重なるのです。
それらは多くから搾取することで生きながらえているハイエナと言っても過言ではありません。
では、どうしたらいいのか?
変革しながら世の中を良くし、人々の暮らしを豊かにしようという意識を持てない、行動を改められない人間は、潔く退場してもらう他ないのです。
1人1人が変わらなければ一生幸せにはなれない
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
と同時に、現代は「政治や会社がなんとかしてくれる」と頼っているだけの依存型人間も一生、本質的に幸せにはなれない時代です。
残念な人間に第一線から退いてもらう一方で、1人1人が、世の中の仕組みをより良く変えることや、自立した精神を育みながら「自分がなにかしない限り、なにも起きない時代に生きている」と認識を正す必要があります。
もちろん、声と態度だけがやたらと大きく、頭脳も才覚も実務能力も足りず、搾取しか能がない政治家によく似た使えない準公人の戯言に惑わされない聡明さを持つことも言わずもがな。
そのための多くのヒントが、実は渋沢栄一の人生に存在しています。
今作『青天を衝け』をつくるにあたって、キャスト・スタッフのすべてに希望するのはそれ。
損得や私利私欲にとらわれず、実業家・渋沢栄一の本質をきちんと描いてほしいと願ってやみません。
渋沢栄一の本質を描かずして大河ドラマの意味無し
画像出典:シネマトゥデイ
渋沢栄一の最大の凄みは、自身が獲得した巨万の富のほとんどをすべて社会へと還元したこと。
社会の整備を目的とした起業を次から次へとおこなう資金にあてたり、病院や学校の設立、慈善事業への活用といったように、我欲とは対極の生き様を貫いたのが栄一翁です。
加えて、彼は晩年、日本にとってアメリカが最重要国家になると予見し、日米関係のさらなる良好化のため尽力するなど、社会の行く末を見通す能力にも長けていました。
こうした彼の本物の才覚を真摯にたどれば、渋沢栄一の本質を余すところなく表現できるのではないでしょうか。
日本が本気で変わる躍動を見せてほしい。そう祈りつつ。
最新技術と確固たる地盤を活かした映像美を堪能したい
画像出典:シネマトゥデイ
一昨日、リアルタイムで第1話を視聴してもっとも印象に残ったのは、NHK大河ドラマならではの見せ方でした。
青年期の栄一と従兄の喜作が徳川慶喜公一行を追いかけながら直談判する初邂逅や、幼少期の彼らが武蔵国血洗島村内を走る様子を上空から追尾したシーンなど、ドローンを効果的に導入した映像美はお見事の一言!
その最新技術とともに光るのは、確固たる地盤。
東京ドーム5個分の規模でつくられた巨大なオープンセットが武蔵国の雄大な風景を再現し、ドローンが上空からとらえながらワンテイクで違和感なく江戸時代へといざなってくれる。
もうこれぞ身震いするほど美しいカット……!
「そうそう!これぞ大河ドラマ!」と感激してしまった初回放送を経て、リアルかつ美しく繊細な切り取り方にさらなる期待をしたいところ。
コロナ禍で相まった現代社会の閉塞感を打ち破り、多くの人に勇気を与え、前向きになれる大河ならではの見せ方を楽しみにしています。
大河ドラマだからこそ実現できる演出を楽しみたい
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
第1話冒頭で驚かされたといえば、御大・北大路欣也のまさかのナビゲーション!
紙芝居をうかがわせる、徳川家康公の「こんばんは、徳川家康です」とともに始まった時代解説。その斬新な手法にはからずも惹かれてしまいました。
前週まで放送されていた、織田信長を討った明智光秀の物語『麒麟がくる』の流れで家康公がオープニングでご挨拶、時代考証をしてくれるなんて、なんとも洒落た遊び心……!
大河ドラマだからこそ実現できた茶目っ気に、NHKが長い時間をかけて築きあげた同枠の伝統に惚れ惚れしています。
ただし、あれもこれもとウケ狙い的な内輪受け演出に走ってしまうと、いともたやすく崩壊してしまう……。
基本は王道かつ正統派ながらも、楽しい洒落のさじ加減を。今作『青天を衝け』の挑戦を見届けたいです。
20代男性俳優の筆頭格・吉沢亮の成長を見守りたい
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
今作『青天を衝け』の放送開始にあたって、大河ドラマフリークの男友だちが口にしたある一言。
「マイナビバイトの兄ちゃんが1万円札になるのか」
じわじわくるつぶやきがツボにハマる……いろいろはしょりすぎだろw
さておき、特に30代後半以降の男性には、やれ「マイナビバイトの兄ちゃん」だの、やれ「無駄に顔がいい男」だの、やれ「吉沢亮?誰?」だの、イマイチ認知度が低いのはお亮ちゃんこと吉沢亮のキャリアを考えれば致し方ないところ。
冷静に役者のキャリア構築を眺める人間から言わせると、同局の連続テレビ小説、通称朝ドラの『なつぞら』を機にえらい方針転換してきたなあ、だったり、アミューズがんばったなあ!などと感心しているのはここだけの話w
こちらもあわせてご参考にどうぞ!
佐藤健と吉沢亮の違いとはなにか?大人の鑑賞に堪える作品への出演とキャリア構築の重要性
一方、個人的にわたしの周囲では、『青天を衝け』放送開始前からひたすら繰り広げられてきた、オマイラどこの漁師だ!とツッコミたくなる「お亮が大河!お亮が大河!」な吉沢祭り!
熱すぎてどうしてくれよう……と頭を抱えさせるお亮ファンに囲まれながら、一気に大河ドラマの主演にのぼりつめた吉沢亮という1人の役者の成長物語としても楽しもうと考えています。
がんばれスフィンクスーー!!(吉沢ファンに笑い死にされそうになったわたしの中での呼び名……いやほら……似てるじゃないですか……)
番外編:連日開催の吉沢祭りの熱苦しさを訴えたい(真顔)
画像出典:リアルサウンド
今回の記事と同時公開で『青天を衝け』第1話レビューもアップしています。両方通して読むと「NHK大河ドラマ『青天を衝け』に期待すること」が総合的に理解できる構成です。
よかったらあわせて読んでみてくださいね!
吉沢亮が魅せる実業家・渋沢栄一の一代記|NHK大河ドラマ『青天を衝け』第1話レビュー
で、現在のわたしはというと、これから約1年間、お亮ちゃんの成長を含めて『青天を衝け』を楽しもうとワクワク。
と同時に、だ。
先ほども触れた、あいもかわらず大量発生どころか日に日に増殖している熱苦しい……あ、いやいや……熱心でお亮愛たっぷりの吉沢亮ファンによる吉沢祭りの様相に途方に暮れているわけですよ……!
吉沢ノイローゼ寸前だよ!どーしてくれんだ吉沢亮!!(人はそれを完全なる言いがかりと呼ぶ)