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慌ただしい毎日を過ごしているうちにお亮ちゃんの大河始まっちゃったよ笑うしかないじゃん!とぼやきたい田中です、どーもこんにちは。
今日何日?え?もう2月半ば?
えーと、なにそれ、美味しいの?(人はそれをわかりやすい現実逃避の図と呼ぶ)
ということで本業超集中の毎日はあいかわらずですが、お亮ちゃんこと吉沢亮くんがいよいよ大河ドラマの主演をはるということで、見ましたよ『青天を衝け』!
ここ半年ほど、日を追うごとにピーヒャラどんどん激しくなっていった大量の吉沢亮ファンによる吉沢祭りに巻き込まれながら……。
で、第1話放送からガッツリ書くのは当ブログ初!となるドラマレビューを。なにか書かないと吉沢ファンに呪い殺されそうだし(ここ重要ポイント)。
冗談さておきw本日は巷にあふれるレビューとはひと味違う、田中ならではのドラマレビュー!
吉沢亮が魅せる実業家・渋沢栄一の一代記|NHK大河ドラマ『青天を衝け』第1話レビューをお届けします!
この記事はこんな人におすすめ
- 吉沢亮が好きな人
- NHK大河ドラマが好きな人
- NHK大河ドラマ『青天を衝け』に興味がある人
- 幕末〜明治期の近代史をあらためて知りたい人
NHK大河ドラマ『青天を衝け』に期待する特集記事も同時公開しています。こちらもあわせてどうぞ!
吉沢亮主演で渋沢栄一の生涯を描くNHK大河ドラマ『青天を衝け』に期待する4つのこと
吉沢亮主演で渋沢栄一の生涯を描くNHK大河ドラマ『青天を衝け』に期待する4つのこと
『青天を衝け』第1話「栄一、目覚める」あらすじ
画像出典:リアルサウンド
武蔵国血洗島村(現在の埼玉県深谷市)で養蚕と藍玉作りを営む農家の長男として生まれた栄一(子役・小林優仁)。人一倍おしゃべりの剛情っぱりで、いつも大人を困らせていた。ある日、罪人が藩の陣屋に送られてきたことを知った栄一は、近くに住むいとこの喜作(子役・石澤柊斗)らと忍び込もうとたくらむが…。一方、江戸では、次期将軍候補とすべく、水戸藩主・徳川斉昭(竹中直人)の息子、七郎麻呂(子役・笠松基生)を御三卿の一橋家に迎え入れる話が進んでいた。
吉沢亮演じる渋沢栄一の疾走感が生み出す情熱
画像出典:リアルサウンド
いよいよ始まる……!
そんな期待感をもって待ち構えた視聴者の目の前にあらわれたのは、今作『青天を衝け』の方向性を指し示した疾走感。
放送開始前の番宣などでも伝えられていた通り、お亮ちゃんこと吉沢亮が若き日の渋沢栄一の魂を体現するかのごとく走る走る、ひたすら走る!
その疾走感が生み出すのは躍動する情熱。
演者・吉沢亮のフレッシュな爽快感とも相まって、激動の時代の変革を担った栄一翁の一代記のプロローグにふさわしいシーンでした。
『青天を衝け』演出の黒崎博氏が語った、“この時代を生きた多くの日本人の目線”でつづられる1人の庶民の物語。渋沢栄一の人生とともに生きる1年間が楽しみです。
幕末〜明治期の農民の芯の強さと明るさが好印象
画像出典:リアルサウンド
江戸時代、とりわけ幕末から明治期の農民は、これまで辛い毎日を送るイメージで描かれることが多かったのが特徴のひとつ。
ところが今作『青天を衝け』では、雄大な自然のなかで元気に笑いあいながらひたむきに働き、お互いの知恵と技術、こころを持ち寄って支え合う、ポジティブで快活な日常風景が広がっていて好印象!
もちろん困難も多かったことは間違いないとはいえ、アイデアと、その実現のための個々人の胆力、それからもっともたいせつな助け合いの精神で、みんな前向きに生きています。
まるで渋沢栄一の根の明るさや生命力と呼応するかのよう。
こうした彼らの姿は、現代の日本人にも宿っている、遠い昔から受け継がれてきた国民性を再確認できるひとときでもあり。
コロナ禍で混沌としたいまだからこそ、きっと誰もが勇気をもらえるはずです。
真逆の幼少期を送った渋沢栄一と徳川慶喜の物語
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
前向きで快活な大人に見守られながら、伸び伸びと育つ子どもたちの姿が印象深いのも『青天を衝け』ならでは!
親戚の子らとともに野や川を駆け回り、家族をはじめ多くの大人に愛され、たいせつに育まれた豊かな幼少期は、渋沢栄一の大きな財産だったことが伝わってきます。
一方、烈公と呼ばれた厳格な父に将来を期待され、江戸城の人々にも嘱望されながら育ったのが、長く続いた江戸時代に幕を下ろし、明治期を生きた、江戸幕府最後の将軍かつ日本史上最後の征夷大将軍・徳川慶喜。
青年期以降をうかがわせるキリリとした面構えが美しい幼少期の名は、七郎麻呂(しちろうまろ)。
のちに栄一と出会い、主従関係を超えた生涯の友として厚い信頼関係で結ばれることになる彼は、その栄一とは真逆の子ども時代を送っていました。
渋沢栄一と徳川慶喜。この2人がお互いを理解し、こころを寄せ合い、日の本のためにどう力を合わせていくのか?
第1話冒頭に大胆に組み込んだ栄一と慶喜の初邂逅のシーンは、今後が非常に楽しみになる見せ方です。
渋沢栄一の生涯を通じて楽しめる吉沢亮の成長記
画像出典:シネマトゥデイ
今作『青天を衝け』を牽引するのは、もちろん主人公の渋沢栄一。
幾度も訪れた艱難辛苦を乗り越え、日本経済の礎を築いた栄一翁は、類い稀な才覚と、あらゆる困難を打開する情熱の持ち主でした。
その翁を演じる吉沢亮といえば、20代男性役者の筆頭格の演技派とはいえ、これまでの出演作品は若年層向けの傾向があり、大河ドラマの視聴世代には馴染みが薄いのは否めず。
そんな彼が、逆境にあっても必ず復活し、道を切り拓き、現代へとつなげた渋沢栄一を全身全霊で体現する姿に早くもつかまれた第1話。
馬を駆る、のちの征夷大将軍を全力で追いかけ、たじろぎもせず直談判するその瞳の強い輝きは、多くの視聴者に渋沢栄一の魅力を伝えるのに十分すぎるほど。
「若き日の栄一翁は、きっとこんなふうに、ある意味無鉄砲で、ちょっと危なっかしいながらも、誰もが必ず惹かれてしまう人物だったんだろう」と、ふと回顧した人も少なくないはず。
渋沢栄一の青年期のみずみずしさを表現するうえで、吉沢亮のもつ独特の爽快感はぴったり。
と同時に、今作『青天を衝け』は、これまで10代20代向け作品で屈折した役柄を演じることが多かった彼の新境地でもあり。
感情表現が豊かで、喜怒哀楽をあらわにしながら新時代をつくった実業家の人生を、芝居を通して生きることで、吉沢亮にどんな変化が生じるのか?
これまで眠っていた彼の新たな魅力の開花に出会う……ファンならずとも面白さを味わえそうです。
将軍・徳川慶喜のオーラをまとう草彅剛の存在感
画像出典:リアルサウンド
一方、主人公の栄一を導くだけでなく、物語の展開の鍵を握る重要なキーパーソンとなる徳川最後の将軍、徳川慶喜を演じるのは草彅剛。
日本を代表する国民的アイドルグループSMAPのメンバーとして多方面で活躍を続けた彼のヒストリーの大きな特徴は、世代を超え多くの支持層をもつこと。
なかでも草彅剛の真骨頂といえば、見るものを惹きつけてやまない役者としての多彩な表現力。
かねてより演技力に定評のあるその草彅剛を徳川慶喜公にすえたことは、今作の大きな成功だと確信したのも第1話の収穫でした。
吉沢亮演じる渋沢栄一の嘆願の声に馬を止め、ゆっくりと振り返った瞬間のそのオーラたるや……!
一筋縄ではいかない複雑な生涯を送った慶喜公の、聡明で気高く、孤独を抱え深い憂いを帯びた圧倒的な存在感。
息を呑むとはまさにこのこと。そこにいたのは徳川慶喜そのものでした。
真逆の幼少期を過ごし、正反対と称しても過言ではない性格の持ち主が、栄一との出会いによってどんな人生になっていくのか?
「江戸約100万人の市民が殺されるような最悪の事態は避けたい」との強い信念をもち、江戸無血開城を決断した慶喜公の、長らく続いた徳川幕府の幕引きをおこなうまでの葛藤や、その後の生き様とは?
「侮辱されても、国のために命を以って顧みざる、偉大なる精神の持ち主」と評し、最大の敬意を表した栄一が生涯愛した将軍・慶喜は、草彅剛でなければ成り立たない。
そう確信させたのは、うれしい驚き。
吉沢亮との対比にも納得感があり、お互い高い評価を得ている優れた役者同士としての化学反応にも大いなる期待をしたいところです。
目力の強い役者を揃えた大河ドラマならではの配役
画像出典:リアルサウンド
渋沢栄一役の吉沢亮、徳川慶喜役の草彅剛に限らず、総じて目力の強い役者を揃えたことも今作『青天を衝け』の深みや説得力につながりそうです。
目力とは単なる目の大きさにあらず。目鼻立ちがはっきりした、俗に言う“濃い顔立ち”の役者が「目力がある」と称されるわけではないのですね。
その役者の“マンパワー”と言いかえてもOK。目力は非常に重要で、混迷を打開するキーにもなります。
それぞれの役柄にふさわしいだけでなく、目力の強い役者陣を眺めているだけで自然と前のめりになってしまう。
密かな企みに出会えたような、ほくそ笑みたくなる布陣は、配役にまで徹底してこだわる大河ドラマならではともいえるかも!
渋沢栄一視点で描かれる、幕末から近代史の新発見
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
第1話で驚いたのは、「こんばんは、徳川家康です」で始まった、北大路欣也御大の家康公がなんとナビゲーター役!のサプライズもさることながら、早くも高島秋帆が登場したこと。
砲術家として名を馳せた高島秋帆が武蔵国・岡部藩の牢に入れられていた時期があったとは!
個人的にこれまで知らなかった歴史でした。
にしても、罪人として囚われ、汚れたみずぼらしい身なりにもかかわらず、クラクラするほどの気品よ……なにこれどういうこと……ガーサス玉木宏……!
さておき、こうした新たな発見とも出会えるとは、予想以上に『青天を衝け』は面白い大河ドラマになりそうです。
今回は渋沢栄一が主人公ゆえに、これまで描かれてこなかった視点で展開するため、幕末から近代史を学び直すチャンスともいえるかと。
さらに現代社会へ直結する近代史は、いまだからこそ興味深く見ることができそう。経済版『坂の上の雲』として楽しめそうな印象も◎!
視聴者が求めるのは大河の威信をかけた心意気と情熱
画像出典:NHK大河ドラマ『青天を衝け』
本日の最後に。
ドラマ制作をする以上、ついつい視聴率や反響を意識してしまうのは致し方ないこと。
が、あえて「民法と同じ土俵に上がらず、大河ドラマ、ひいてはNHKの威信をかけ、最後まで質重視を徹底してほしい」と伝えたいです。
まして今回の『青天を衝け』は渋沢栄一のヒストリー。
どんな状況に陥ろうが、決して損得や私利私欲に走らなかった栄一翁にならい、クオリティを最優先に、コロナ禍の現代日本社会に渇望される一代記を届けてほしい。
そうした強い信念が結果的に、後世に語り継がれる不朽の名作を生み出すはず。
どこの局でもない、NHKだからこそ、どのドラマでもない、大河ドラマだからこそ、不可能を可能にする。
その凛々しい心意気と情熱を、視聴者はいつも待っています。
今回の記事と同時公開で『青天を衝け』に期待する特集記事もアップしています。両方通して読むと「NHK大河ドラマ『青天を衝け』の放送開始に際して感じたこと」などが総合的に理解できる構成です。
よかったらあわせて読んでみてくださいね!