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「きっと1本出れば一気に変わるだろう。本人含めて誰もが焦らず、周囲はじっくりと見守るべき」
幾度となく記してきたボルシア・ドルトムントが誇るエースに関してのこと。
4日に行われたバイエルン・ミュンヘン戦にて大敗を喫し、インターナショナルウィークに突入。代表戦でも調子があがらずはがゆい想いをしていただろうことは見る者が見ればすぐに理解できたかと。
だからこそ、昨夜の1本は観戦側も一気にボルテージがあがった、文字通り待ちに待ったゴール。
現地時間16日のマインツ戦、何度もチャレンジし、勝ち取ったゴールは、どんな大作名作も一瞬でかすむ美しいシーンとなりました。
ボルシア・ドルトムントのエース、マルコ・ロイス、ついに復活です。
【映像&GOAL】5試合ぶり白星に安堵のトゥヘル「バイエルン戦大敗で自信が揺らいだが…」
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全身で喜びを表現したマルコ・ロイスの姿に、この1本を欲した想いの強さを感じた瞬間
「こんなマーコちゃんの顔を見るのは久しぶり?いや、ここまでの表情は初めて?」と思わされた一枚。
どれだけこの1本を追い求めてもがいていたんだろう。想いを巡らしたその瞬間、グッときました。
ケガを負いがちな体質を必死にケアしながら、治療して復帰するたびに這い上がるためにもがく。加えてのしかかるのは、エースの重圧。
才能・技術は間違いなくスーパースタークラス。にも関わらず、同クラスの他選手とはちょっと違った道を歩みつづけるマルコ・ロイスは、ドイツ本国をはじめヨーロッパ諸国のみならず日本人の心を揺さぶる選手です。
やたらと元気いっぱいゴキゲンに少年のようなヤンチャで楽しい姿がおなじみながらも、いつもどこか憂いを帯びた表情をたたえているワケは、マルコ・ロイスのサッカー人生を色濃く映し出しているからかもしれません。
だからこそ、多くのひとが声を枯らすほど声援を送りながら、強く惹かれるのでしょう。
語り継がれるサイドストーリー、ピエール・エメリク・オーバメヤンの度量の大きさと優しさ
昨夜のゴール誕生に際し、語り継がれるサイドストーリーがあるとしたら、あるストライカーの存在。自身の連続ゴール記録がかかっていたにも関わらず、マルコ・ロイスをはじめ各選手のサポートにも献身的に奔走した選手。
そのひとは、ピエール・エメリク・オーバメヤン。
マルコ・ロイスがチーム内で誰よりも打ち解け、意気投合しながら幸せそうな表情を浮かべるパートナーとしても知られる彼は、度量が大きい心優しき戦士としての顔をも見せるまさにストライカー。
印象的だったのは、マルコ・ロイスのゴールセレブレーションはもちろんのこと、自身が獲得したPKシーンでのこと。
プレースキッカー優先順位筆頭がマーコちゃんなのかな?とも思っていますが、連続ゴール記録にこだわる選手であれば真っ先にキッカーエリアに立つはず。まして自身獲得のPK。
にも関わらず、彼はマルコ・ロイスにボールを譲りサポートに入りました。
「ああ、このひとやっぱりすごいわ」
「心が震えた」という言葉はこういうときにこそ使うべきだろう。ふと、そんな想いまで浮かんだほど。
いいコンビ、いいチーム。ボルシア・ドルトムントの強い結束力を感じるシーンでした。
気合いの入り方が尋常じゃなかったボルシア・ドルトムント、想いの結集で勝利をつかむ
マルコ・ロイス、ピエール・エメリク・オーバメヤンのみならず、昨夜のボルシア・ドルトムントメンバーは気合いの入り方が尋常ではありませんでした。
誰もが「なにがなんでも勝つ」「絶対に最後まで闘いつづける」という意志を宿していたことが、強く強く、空気を震わせるように伝わってきたほど。
インターナショナルウィーク明けということもあり、かなりの疲労を抱える選手らもいたものの(香川真司は明らかに蓄積疲労)、それを補って余りある体のキレ、機敏な動き、チーム戦術の徹底っぷり。
お互いがお互いを鼓舞しながら「絶対に勝つんだ」というオーラが立ちのぼっていた一戦は、マインツの素晴らしい試合運びもあり「観れてよかった!」という面白い試合に。
バイエルン戦後だったこともあり、無失点で勝ち切ったことが本当に素晴らしい。このまま後退だけはしないという決意と、前に向かって走りつづけるという想いの強さはボルシア・ドルトムントの真骨頂。
何度も何度もこうした経験を積んできているからこそ、乗り越える技術とパワーがあり、折れないメンタルが備わっている。このチームはやっぱり強く、そして美しい。
ひたすら実直に愚直に邁進する若武者、武藤嘉紀のこれからの成長が楽しみなマインツ
マインツサイドに話を移すと、岡崎慎司が旅立った同チームに同じ母国からやってきた存在は語るにおいて欠かせません。
そう、武藤嘉紀。
移籍当初から懸命にチームに馴染もうと努力した結果、すっかりチームメイトとも打ち解けた彼は、効果的なパスを何度も繰り返しもらえる存在に成長。
ゴール前での決定的な動きはまだまだ先輩の岡ちゃんに遠く及ばないながらも、「マインツを、ブンデスリーガを選んだことが正解だった」と彼自身が今以上に実感する未来が予想できそうなほど。
それくらい、ひたすら実直に愚直に邁進することを止めない若武者といって差し支えないかと感じています。日本代表チームキャプテンを兼任する長谷部誠の系譜とも呼べるかな、と。
シンジ&マーコの良きお兄ちゃんオバニャンという図にほっこりした愛すべきクラブチーム
さて、本日最後にご紹介するのはコチラの一枚。オバニャンってお兄ちゃんみたい(笑)。
明るくヤンチャで元気いっぱいながらもちょっと繊細な弟と、同じく明るくヤンチャで元気いっぱいながらも実はふたりよりしっかり者で気遣い上手なお兄ちゃん。
彼らのみならず、ボルシア・ドルトムントにはこうしたシーンが数多く存在しています。
世界中に点在するいずれのクラブチームも、それぞれで素晴らしい魅力がある。だけど、他クラブチームにはないものが、ここにはある。
「Echte Leibe(真実の愛)」
愛に包まれたボルシア・ドルトムント。やっぱりわたしはこのチームが世界で一番大好きです。