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「やっぱりボルシア・ドルトムントのエースだわ」としみじみ実感した瞬間。ドルトムント出身。正真正銘地元っ子として育ち、ユース時代まで所属したチームに戻ってきた彼の活躍はチームの牽引力。
現地時間10月31日に行われたブレーメン戦。早い段階で先制点をあげながら追いつかれ、そこから再び突き放した気持ちのいい勝利!
ボルシア・ドルトムントがあげた3点の内、2点はエースによるもの。ノリにノッてきたねーマルコ・ロイス!マーコちゃんおめでとう!!!!
INDEX
- 【映像&ゲキサカ】香川も攻守に貢献、ドルトムントは3連勝でバイエルンと勝ち点5差に
- 混じりけがなく純度の高い稀有な瞬間を魅せるマルコ・ロイスのゴール
- ムヒタリアンとフンメルスのアシストは洗練された質の高さを証明
- 「休めないのが心配」香川真司を筆頭にギュンドアン・ヴァイグル・フンメルス
- チーム2位の出場時間と走行距離!香川真司は欧州4大リーグでもトップクラスの稼働
- トーマス・トゥヘル監督の手腕に期待する各選手のやりくりと適切なターンオーバー導入
- 香川真司はなぜ、自分がシュートを打てる場面でもパスを選択したか
- 香川真司の姿勢を一番見逃さないのが、彼がラストパスを供給するロイス・オーバメヤン・ムヒタリアン
- 洗練されたチームプレイを持ち味にし、頂上を目指すプロフェッショナル集団
【映像&ゲキサカ】香川も攻守に貢献、ドルトムントは3連勝でバイエルンと勝ち点5差に
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混じりけがなく純度の高い稀有な瞬間を魅せるマルコ・ロイスのゴール
マルコ・ロイスは狙撃手みたいだな、と。調子が上がれば上がるほどこの印象が強くなるというか、彼のゴールは一撃必殺で「ここしかない」というところに狙いすまして決まる感触。
一言でいえば「綺麗」。もう本当に綺麗。目にするやいなや、うならされてため息が漏れるほど。混じりけがなく純度の高い稀有な瞬間に出会えたかのよう。
だからこそ、笑顔で元気に活躍しつづける姿を見ていたい。背後からの激しいチャージなど、特に彼の場合はやられると本気でヒヤリとするし、場合によっては頭抱えるし胃が痛くなる(笑)。
なぜって、それでケガを負ってこらえきれない想いを抱える経験を重ねている選手だから。何度も何度も悔しそうな姿を見てきて「この世からケガをすべてなくしてほしい」と本気で思わされたほど。
すべての選手に対して願っている前提で、今の現役選手の中で「どうか幸せなサッカー人生を」と祈りに似た想いを抱かせるフットボーラーのひとり。
そういうこともあってなおさら、マーコちゃんの活躍は本当にうれしい。一瞬で晴れやかな気持ちにさせられるし、エゴとは無縁のチームを大事にするプレイも心が洗われる。「うちのエースすごいっしょ?」と自慢しまくりたい選手です(笑)。
ムヒタリアンとフンメルスのアシストは洗練された質の高さを証明
そのマルコ・ロイスの2得点を演出したのが、ヘンリク・ムヒタリアン。自身も1得点。そのアシストが、マッツ・フンメルス。
ムヒタリアン選手のゴールはもちろん、両選手のアシストはこのプレイが観れただけでもこの試合は価値がある洗練された質。「なんでこんなことがサラリとできるんだろう」と見惚れてしまったほど。
特に、フンさん。なんなんですかそれ。上手すぎる。上手すぎワロタ。あまりにも鮮やかで、繰り返しリプレイを観るのが楽しくてニヤニヤしてしまう(笑)。
フンメルスキャプテンって、やっぱりボルシア・ドルトムントのキャプテンだわ、という当たり前の事実を実感させてくれる。ひとつひとつのプレイや言動、振る舞いで。
このひと以外にキャプテンは考えられないくらい立派なキャプテン。ディフェンスラインの統率ぶりも力強くて必見です。ただ、そういう選手だけあって「倒れないでほしい(白目)」と思わされるほど休めないのが心配。
「休めないのが心配」香川真司を筆頭にギュンドアン・ヴァイグル・フンメルス
「休めないのが心配」といえば、香川真司を筆頭に中盤のイルカイ・ギュンドアン、ユリアン・ヴァイグル。今、ドルトムントで一番「長期離脱になったら目も当てられない」のはフンメルスキャプテンと彼ら3人。
代えがきかない働きぶりは、評価がうれしい反面、過酷労働になりがちな側面も。中でも、香川真司選手の蓄積疲労を目にし「壊れませんように」とヒヤヒヤしてきました。データをご参考までに。
ブンデスリーガ/欧州4大リーグポジション別出場時間TOP10(2015年10月31日現在)
ブンデスリーガFW
欧州4大リーグFW
ブンデスリーガMF
欧州4大リーグMF
ブンデスリーガDF
欧州4大リーグDF
香川真司2015-2016シーズン出場時間内訳/計22試合1685分出場(10月31日現在)
7月/8月
08/06 ヴォルフスベルガー戦 65分
08/15 ボルシアMG戦 85分
08/20 オッド戦 90分
08/23 インゴルシュタット戦 86分
08/27 オッド戦 90分
08/30 ヘルタ・ベルリン戦 90分
9月
09/08 アフガニスタン戦 76分(日本代表)
09/12 ハノーファー戦 90分
09/17 クラスノダール戦 45分
09/20 レヴァークーゼン戦 90分
09/23 ホッフェンハイム戦 90分
09/27 ダルムシュタット戦 90分
10月
10/08 シリア戦 79分(日本代表)
10/13 イラン戦 45分(日本代表)
10/16 マインツ戦 83分
10/22 カバラ戦 90分
10/25 アウクスブルク戦 90分
10/28 パーダーボルン戦 63分
10/31 ブレーメン戦 90分
チーム2位の出場時間と走行距離!香川真司は欧州4大リーグでもトップクラスの稼働
今シーズンはじまって以来、ほぼフル稼働。加えて、香川真司選手の場合、上記出場時間プラス1試合あたりの走行距離が約11.50kmでチーム2位。
ボルシア・ドルトムントにおける出場時間トップはマッツ・フンメルス選手。開幕以降、リーグ戦先発がつづくメンバーは香川・オーバメヤン・フンメルス・ビュルキ。ギュンドアン・ギンターも出場時間がかなり多いです。
データ表に登場する選手の中で、ブンデスリーガのみに限るとEL(ヨーロッパリーグ)があるのは香川・コスタ・ジャカの3人のみ。これが欧州全体になると、なんと香川選手のみ。
こうして統計データで見てみても、冗談抜きで現在、欧州サッカーリーグの中で1番稼働が激しい選手になるのでは?これをヒヤヒヤしないでなにをヒヤヒヤしろと(白目)。
そんな現実の中、闘う香川真司。他の選手より試合数が圧倒的に多いにも関わらず、そうしたことまで見ずにあほヅラ晒して批判している特に代表戦しかまともに観ていないひとたちに言いたい。
無意味すぎる無駄ハードルを勝手に設定して、勝手に叩きたいだけの卑怯者だとよく肝に銘じておいたほうがいい。で、そういう連中に惑わされて鵜呑みにしているひとたちはきちんと見る目を養ったほうがいい。
トーマス・トゥヘル監督の手腕に期待する各選手のやりくりと適切なターンオーバー導入
「4人は一体いつ休めるんだろう?」などと考えつつ、この後、ルールダービー(ドルトムントVSシャルケ)が控えていることから、次戦ELはターンオーバーでお休みか?EL通過確定してからターンオーバーか?
ただし、たとえば香川真司選手の場合、休養明けはコンディションが落ちがちになる?という話もあります。
実際、相手が相手、加えていつものフォーメーションとは違った影響も大きいとはいえ、休養明けのバイエルン戦のパフォーマンスが一番良くなかったというデータなども。
また、本人も、途中出場や途中交代を嫌がる選手。出続けてボールに触り続けていたほうが高パフォーマンスを維持できるのかもしれません。
加えて、香川選手に限らず、チーム全体としてターンオーバーをあまり行わない理由は、好調のチーム全体のリズムが変わってしまうことを避ける狙いも指摘されているなど。
トゥヘル博士は本当によく選手を見ている監督なので、あるイミ、ユルゲン・クロップよりも香川真司をはじめ選手たちを理解している、適材適所の配置と使い方が上手な監督という定評もあり。
いずれにしても、ひたすらトゥヘル博士を信頼するのみ。博士が導入した体質改善対策も功を奏していることから、なんらかの手は打ってくるはず。期待しましょ。
香川真司はなぜ、自分がシュートを打てる場面でもパスを選択したか
さて、本日最後に触れておきたいのは「試合終盤、香川真司はなぜ、自分がシュートを打てる場面でもパスを選択したか」。
試合を観ていたひとならご存知でしょうが、このままいけば間違いなく勝利という場面。ただ、得失点差が関係してくるし、取れるのであればなるべく点は取っておきたい。
そんな中、香川選手にペナルティエリア付近の絶好の位置で何度かボールがわたることに。にも関わらず、彼はパスを選択しつづけた。明らかに意図をもったプレイなんじゃないか?と誰もが気づいたのは、最後のパスを目にしたとき。
その先にいたのは、ピエール・エメリク・オーバメヤン。
真実は定かではないのでなんともいえませんが、もしかすると香川選手はこの日、無得点だったストライカー、オーバメヤン選手に点を取らせたかったのでは?
この選択に対し「香川真司は優しすぎる。自分でゴールすればいいのに。香川のゴールが見たい」という声も少なくないのが今現在。特に、自国のエースの活躍を誰よりも望む日本人ファンを中心に。
でも、これが香川真司。わたしはこうした選択も含めて、すべてが香川真司選手の素晴らしさだと実感しています。
香川真司の姿勢を一番見逃さないのが、彼がラストパスを供給するロイス・オーバメヤン・ムヒタリアン
忘れないでほしいのは、こうした姿勢を一番見逃さないのが、他ならぬドルトムントの前線3人、ロイス・オーバメヤン・ムヒタリアンであること。そう、彼がラストパスを供給しつづけている選手たち。
彼らは全員「それぞれお互いがお互いのために存在する姿勢でいる」。もちろん、彼ら3人だけじゃなく、チームすべてが。だからこそ、当然のことながら香川真司も活性化されている。
どうか見落とさないでほしい。香川真司選手のこうした長所や資質、人間性ごと受け入れて、絶大な評価をしているのが、ボルシア・ドルトムントというチームだということ。
「相手を受けとめて認める。誰よりも評価し、逆に相手に恩返しとしても還元する。誰もが自然とお互いのためにそうしている」
これ、日本以上にドイツのほうが「簡単に相手を裏切らない」という資質で育まれている気がしてなりません。
短絡的で意地の悪い日本・イタリアメディアやファンもどきが繰り広げる、中途半端なしょーもない手のひら返しやドヤり芸なんて見たこともない(笑)。
洗練されたチームプレイを持ち味にし、頂上を目指すプロフェッショナル集団
香川真司はこれでいい。優しすぎるって、そうかな?「誰よりも試合に勝ちたい。良いプレイをしたい」という信念と、ピエール・エメリク・オーバメヤンへの厚い信頼に他ならないのでは?
もしも仮に、指摘されている「優しすぎる」でもいいじゃないですか。それは香川真司というフットボーラーのかけがえのない大きな魅力。
なぜなら、このチームは、バルセロナでもレアル・マドリードでもチェルシーでもバイエルン・ミュンヘンでもない。ボルシア・ドルトムントだから。決して4チームが悪いというイミではなく。
仲良しこよし団体ではなく真逆。ドルトムントはプロじゃなければ通用しない。どこよりも類まれ、かつ、洗練されたチームプレイを持ち味にし、頂上を目指すプロフェッショナル集団。
このチームにエゴイストはいないし、エゴイストは必要ない。香川真司の姿勢がチームメイトにも監督にもファンにも評価される、フットボールがいかに「チーム」で闘う競技かをあらためて教えてくれるチーム。
あまりにも目先の結果にとらわれ、自己顕示欲ばかりこじらせ、いつしか人間として程度の低い実績保持者、あるいは批判厨評論家に陥り、皮肉ることがフットボールを、物事を、現実をわかっていると派手な大勘違いを晒しているひと。
間違いなく、現実とよく向き合ったほうがいいのは、あなたのほう。あなたが犯していることは、歪みきった心の持ち主が必ずやらかす、フィルターがかかって正当評価ができず過小評価でひとを斬りつける無意味さ。
あなた方がいくら時間をかけても、ボルシア・ドルトムントの魅力とは一生出会えない。あなた方が見失ってしまい、もう二度と手に入れることができないたいせつなモノが、ボルシア・ドルトムントには息吹いている。