【2015クラブW杯】バルセロナ勝利!“カンテラ最後の天才”メッシ・イニエスタ

わたしにとってバルセロナは、ボルシア・ドルトムントとはまたちょっと違った思い入れがあるチーム。

ボルシア・ドルトムントより長い年月応援しているというのが、理由の中で大きなひとつ(ボルシア・ドルトムントを本格的に熱を入れて観はじめたのは、ユルゲン・クロップ就任の少し前から)。

長い時間をかけ、変わることがない真摯な想いを抱く。サッカー好きであれば、誰しも「ちょっと特別なチーム」として自分の人生の中に息吹いているはず。「ほかとは違う」という確固たる想いのもとに。

そして、理由の大きなもうひとつ。

間違いなく世界一」と酔いしれるプレイヤーの存在。長い年月を経てなお、ひとときも色褪せることがなく。

リオネル・メッシアンドレス・イニエスタ。

引退を表明したとき、大いなるねぎらいや感謝とともに、間違いなく泣き崩れてしまうだろうと確信させる彼らは、その姿だけで「バルセロナ」を表現しています。

【映像&ゲキサカ】メッシ&ネイマール欠場のバルサ “MSN最後の砦”スアレスのハットで世界一に王手

メッシ&ネイマール欠場のバルサ “MSN最後の砦”スアレスのハットで世界一に王手



「バルサ起きてる?!」和やかに観戦できる盤石な布陣がバルセロナの強み

10日から日本で開幕したFIFAクラブワールドカップ2015。大会スタートから1週間の時を待ち、満を持して登場したのは、優勝候補最有力と目されるFCバルセロナ。

【2015クラブW杯】ようこそ日本へバルセロナ!ホスト側の気分を上げるアジア展開

日本時間17日に行われた準決勝バルセロナVS広州恒大戦。来日前にケガを負ったネイマールベンチで応援、病に襲われたメッシ緊急療養という事態に見舞われながらも、順当に勝利。

バルサ起きてるー?!そろそろ起きないとカタルーニャがさすがに荒れるよーw」などと笑いながら和やかに観戦できるほど、磐石の布陣を誇るのがバルセロナの強み。



世界一のセンターフォワード!ルイス・スアレスのあまりにも見事なゴール

試合が動いたのは、バルセロナが擁する「最強トリデンテ=MSN」のセンターフォワードを務めるルイス・スアレスのゴール!

あーやっぱり世界一のセンターフォワードだわwwww」と、あまりにも見事なゴール、誰もマネできないレベルのお披露目にあらためて感服しつつ笑いが止まらなくなるなど(笑)。

目覚まし代わりとなったスアレスのゴールから、徐々に徐々に「起きたーさあ働くか!」とばかりにエンジンをかけはじめたバルセロナ。お!はじまった!」と思うやいなや、怒涛の展開に。



「バルセロナの顔」はアンドレス・イニエスタ!世界一の中盤は美しいコンダクター

美しい存在感でピッチ上を駆けまわっていたのは、世界一のコンダクターアンドレス・イニエスタ。

間違いなく世界一の中盤

これほど確信をもたせてくれるプレイヤーをほかには知らない。

トリデンテ世界最強攻撃陣として機能するのも、イニエスタを欠いては成し得ないこと。また、プレイのみならず人柄も抜きん出て素晴らしいイニエスタは、物静かながらいつも気さくで心優しきひと。

まさに「バルセロナの顔」。バルセロナを象徴するプレイヤーは、誰になにを言われようが、というよりサッカーファンの多くが異口同音で、実はアンドレス・イニエスタ。

相手の立場を問わず分け隔てなく優しい。その優しさは強さがあってこそのモノ。プレイも人柄も。だから、イニエスタのプレイは安心感があり、まったくストレスがたまらない。

やっぱりイニエスタが世界一の中盤

ずっとずっと、長い時間をかけ、その姿を見守り続けてきた人間に、これほどうれしく誇らしげに語らせてくれるプレイヤーをほかには知らない。



前回「イニエスタON銀座線」!今回「イニエスタON横浜市営バス」!

イニエスタといえば、前回来日時に話題になった「イニエスタON銀座線」。

すごい選手にも関わらず違和感まったくないわ最高のフィット感だわワロタwwww」と拍手大喝采になったのは、ひとえに人間性も愛されているイニエスタならでは。

銀座線乗って前にイニエスタいたら、二度見どころか挙動不審になるわ(笑)」などと仲間内で話していましたが、日本中のサッカーファンが「また公共交通機関を楽しむに違いない!」と大盛り上がり(笑)。

さすがはイニエスタ、期待を裏切らない!今回は横浜の市営バスを楽しむ姿が!

En bus por Yokohama con gran compañía!

Andres Iniestaさん(@andresiniesta8)が投稿した写真 –

やっぱり大好きだよイニエスタ!(笑)なんだろうこのすごさ。このひとの裏切らなさはハンパない。それは同時に、バルセロナの「カンテラ」が人間教育にもいっさい手を抜かない超優秀育成基盤である証明。

スター選手としてうやうやしくもてなす案内人に丁重に接待されながら過ごすより、気の向くままラフに笑いながら歩きまわる観光を愛するタイプ」。誰もがイメージする軽やかな身のこなしをみせるイニエスタ。

バルセロナの顔」としてバルサイズムを象徴する立ち居振る舞いであると同時に、才能や努力をひけらかすことなくナチュラルに気さくに優しいまま存在する。イニエスタが愛される理由が垣間見える瞬間です。

準決勝欠場のリオネル・メッシ、陣痛レベルの痛みを伴う尿管結石により緊急療養!

今日、最後に記しておきたいのは、個人的に「これだけは一生どうやっても譲れない」と感じている、もちろんリオネル・メッシのこと。

準決勝の欠場理由が、「男性が唯一、女性の陣痛を体験できるほどの痛み」とされる強い痛みを伴う尿管結石。

痛み止めが効くような痛みではなく、通常であれば試合云々考えられる状態ではないことは、罹った人間誰もが苦々しく口にすること。で、この事態に、うがった見方をする人間たちもいるそうで。

曰く「仮病じゃないのか?」と。つまり「クラブワールドカップに出場したくない、休みたいから、病気にかかったフリをしてウソをついているだけでは?」。

はあ、なるほど。ふーん。そうかそうか。

よーし、メッシの活躍を誰よりも観たいメッシファンが、知名度やルックスだけで騒ぐしか能がないくせにうがった見方しかできない中途半端メッシファンもどきにウダウダいわれたくないから、ぶっちゃけ極論を!

で?仮にそうだとしたらなんだっていうの?それがなにかあなたの人生にご迷惑でもおかけしました?メッシが日頃からどれほどのメンタル維持して試合出場を続けているか知ってます?」と。

あ、ごめんなさい、まったく遠慮なしで、しかも「知名度やルックスだけで騒ぐしか能がないくせにうがった見方しかできない中途半端メッシファンもどき」とか、正直に本質を指摘しすぎて(正直すぎる)。

「リオネル・メッシは機械じゃない、同じ人間」の本質。もっとメッシに理解を

まず「休みたいからウソをついている」のだとしたら、わざわざ尿管結石を病名にもってくるかな?と。もっとサッカー選手にとってありきたりな「だからピッチに立てない」と納得させるケガを出してくるはず。

で、「ぶっちゃけ極論」は言葉どおりで、わたしにいわせたら「休みたいから仮病でもいい」ということ。もちろん、リオネル・メッシの名誉のためにも「メッシは簡単にそれを選ぶプレイヤーではない」大前提で。

だって、プレイヤーとしての生き様をずっと観てきているから。「知名度やルックスだけで騒ぐしか能がないくせにうがった見方しかできない中途半端メッシファンもどき」なんか比較にならないくらい。

リオネル・メッシが今シーズン、不屈の精神で長期離脱を乗り越え、ピッチに戻ってきたと同時に一気に試合勘を取り戻し、「チームのためにの一心で走り続けていることをご存知ないんだろうか?

通常であれば、体が悲鳴をあげてもおかしくない。できれば休みたい瞬間だってないほうがおかしい。彼は機械じゃない、同じ人間なんだから。それでも、何度だってメッシは立ち上がり、また走り続ける。

「順風満帆で成功しか知らないサッカー人生」と評する人間にリオネル・メッシを語ってほしくない

本音をいえば、「順風満帆で成功しか知らないサッカー人生を送っているプレイヤー」だとメッシを評したりメッシに一方的なフィルターかけて見る人間なんかに、リオネル・メッシを語ってほしくもない。

あなた方は、どれだけ国を愛しているかをそのプレイや人間としての在り方で証明し続けても、ちょっとしたことで手のひら返したり、年中バッシングを浴びせ続けるアルゼンチン国民と同じです。

あえていいたい。恥を知りましょう、恥を。メッシに都合のよい要求ばかりするのも、「ひとりの人間としての尊厳を軽視するのもたいがいにしてほしい。

とっとと汚い口とじようね、ということ。それ以上ウダウダほざきやがったら、全力往復ビンタじゃ済まないからね?間違いなく怒涛の蹴り攻撃も追加するからね?(積極的にケンカを売るのはやめてください)

「カンテラが誇る最後の天才」リオネル・メッシ、アンドレス・イニエスタ

メッシはどうか無理をしないでほしい。蓄積疲労やターンオーバーを理由とした途中交代やお休みすらも、全力で嫌がるスーパースター、というより今でも「スーパーサッカー小僧リオネル・メッシだからこそ。

メッシが幸せな顔をしながら、最高の仲間=バルセロナのチームメイトと過ごしている姿がみたい。メッシがメッシであれば、そこに理由なんかなにもいらない。長い時間をかけて応援するほどのプレイヤー。それがすべて。

なにより、ケガや病、プレッシャーなどに負けないよう、共に闘い続ける心優しく頼もしいご家族も内心は心配でたまらないはず。「スーパースター」である前に「ひとりの人間」として自分を大事にしてほしい。

サッカー界に憧れを抱きながら生きてきたアルゼンチンの少年。今では世界中で「リオネル・メッシ」に憧れをもちながら生きている少年少女であふれている。ちょっとシャイで、だけど楽しいことが大好きなメッシ。

リオネル・メッシ、そしてアンドレス・イニエスタは、「カンテラが誇る最後の天才」とも評されるプレイヤー。世界がお手本にする超優秀なバルセロナ・カンテラでも、ここまでの選手はいない、と。

サッカー人生の最後まで、とよくいわれるけれど、そうじゃない。天に召されるその日まで、メッシらしく、イニエスタらしく、ひとりの人間として幸せに生きてほしい。

バルセロナを愛する理由となった彼らが、どうかいつまでもサッカーの申し子として、最良の人生を歩み続けることができますように、と願いつつ。