闘うサイドバック・内田篤人|何度でも這い上がり前進を続ける誰よりも屈強な魂

イタリアセリエA・インテル所属、長友佑都。ドイツブンデスリーガ・シャルケ所属、内田篤人。

世界には名だたるサイドバックが存在し、綺羅星のごとくスポットを浴びるスーパースターもいる。それでも、日本が誇る長友佑都・内田篤人両サイドバックは、どんな選手も敵わない世界一。

そこまで言い切らせる情熱を宿したサイドバックが日本代表であること。今後も語り継がれる彼らの存在、プロフェッショナルとしてはもちろん人間味あふれる足跡を、心から誇りに思います。

今回は、復活を誓いながら闘う長友・内田両選手本人の素晴らしいインタビューをご紹介します。担当記者さん渾身の記事にて、ぜひ彼らの現在の姿を見届けてください。

彼ら自身がまっすぐに語った言葉だからこそ、心の深淵に響きながら伝わるものに気づくはず。このエントリーでは内田篤人編を。長友佑都編はコチラから。

闘うサイドバック・長友佑都|苦境でも走り楽しむことを諦めない天性の韋駄天

【スポーツ報知】内田篤人、年内復帰へ リハビリ施設でラグビー日本代表・山田章仁と交流

 サッカー日本代表で2度W杯に出場したDF内田篤人(27)=シャルケ04=が19日までに、スポーツ報知の独占インタビューに応じた。5月に結婚後、6月に右ひざの膝蓋腱(しつがいけん)を手術。ラグビー日本代表のウィング山田章仁(30)=パナソニック=と同じ施設でリハビリを行い、ラグビーW杯での活躍に刺激と勇気をもらったと告白。妻の支えも励みに、症例が少ない手術を乗り越えての「年内復帰」を掲げた。

 ―6月に手術し、リハビリ開始から5か月。現状は?

 内田「徐々にトレーニングの強度を上げている段階。40分間走や階段の上り下りなどをやっている。とにかく痛みが出たらいけないので、時間をかけて治さなければいけない。厄介なヤツです。この前(10月上旬)、一時帰国して精密検査を受けたら経過も問題ないと。右足のパワー(筋力測定)も良い数値が出た。焦りもないし、順調に来てます」

 ―全治4~6か月の診断だが、復帰目標は?

 「症例が少ないけがで、ドイツのスタッフも手探りでやっている感じ。特に自分の場合、人間で一番強いと言われる腱を、たくさん取ったので余計慎重になる。年内の復帰を目指そうと話していて、自分もそうなればいいと思って、やっています」

 ―これほど長期間、試合を離れるのは初めて。

 「けがをして変わったわけじゃないけど、年齢(27歳)とか考えると、もうそろそろ終わりが近いかなって。みんなに『サッカー(選手が)終わっちゃうよ』と言われるくらい大けがだったから。終わりって何かなって、考えるようになりましたね」

 ―心境に変化が?

 「けがで終わるのかな。それとも、もういいやって、求められている(契約がある)のに終わるのかなって。これまでは全く考えていなかったし、現役の間は考えちゃいけないと思っていた。ただ、これ(腱)が切れたら終わっちゃう。手術を受ける前の半年は、練習していてもずっと怖かった」

 ―手術という重い決断を下し、長期にわたるリハビリ生活を始めた。支えになったことは?

 「日本でリハビリしている時に、施設でラグビー日本代表の山田選手と一緒だった。隣のベッドです。自分とは結婚した時期も同じくらい。海外生活を経験していること、そして、ポジションもサイドということで共通点が多かった(注)ので、自分から『何の競技ですか』って話しかけて、たくさんしゃべるようになった」

 ―予期せぬ交流ですね。

 「鎖骨のけがと言っていましたが、一緒にリハビリしていた選手が、ああやってW杯(3日・サモア戦)でトライを決めて、活躍する。それを見て、自分も復帰へのイメージが湧いたし、刺激をいただきました」

 ―山田はトライを決めた後、相手選手のタックルを受け、脳しんとうで退場。それも見ていた?

 「すぐにメールで『パイセン(先輩)、生きてますか』って送った。返事はなかったので本当に心配でしたが、大丈夫だったみたいですね」

 ―サッカーの日本代表はW杯2次予選を首位で折り返した。

 「連絡は来ますね、みんなから。シャルケ04のチームメートもそうですけど、試合に出られなくなってから『やっぱり、ウッシー(ドイツでの愛称)がいないとダメだ』とか、『ウッシーはやっぱり効いていた(チームにとって効果的)』と言われることが急に増えた。そういうメールも(復帰への)力になる。シャルケ04で結果を残して、また代表に呼ばれたらうれしい」

 ―今年5月、同い年の一般女性と結婚。ドイツでの新婚生活は?

 「今までは1人が楽で、好きなタイプだった。オフの日は、一日中リビングのソファから動かなかった。でも、実際に生活してみて、結婚生活っていいもんだなぁと感じています。料理も上手で、いつもおいしいご飯を作ってくれる。結構、休んでしまったので(家族のためにも)そろそろ働かないと」

 ―代表や所属クラブのファンも待っている。

 「今、思うことはひとつ。けがする前よりも大きくなってピッチに戻りたい。体の大きさがどうこうよりも、こいつ、やってくれそうだなって雰囲気になって戻っていきたい。頼られる選手といいますか、けがという山を越えた内田はどんな姿になっているんだろう、という期待に応えられるような形で復帰したい」

 ―手応えは?

 「もうドイツに来て6年目。自分の状態さえ戻れば、ポジション争いで負けない、という自信はある。今はとにかく、焦らずに復帰への階段を一歩一歩、上っていきたいです」

 ◆今回の内田のけがと手術 14年2月9日のハノーバー96戦で右ひざ裏、膝蓋腱を損傷。手術は受けず、保存療法で治療し、ブラジルW杯(昨年6月)には間に合わせた。ただ、その後も痛みは消えず、14―15年リーグ開幕前に離脱。その後復帰するも、今年4月から再び戦列を離れた。シーズンオフとなった6月8日、右ひざ膝蓋腱の損傷と診断され、都内の病院で手術を受けた。シャルケ04の医療チームは保存療法を勧めたが、内田自身は日本人医師と相談し、手術に踏み切ることを決めた。

引用:スポーツ報知