内田篤人、復活へ|走り続けた代償を乗り越えドイツへ向かう右サイドバックへの期待

所属チームのドイツブンデスリーガ・シャルケで試合に出場する内田篤人

ドイツブンデスリーガ・シャルケとともに、日本代表のサイドバックを兼任する内田篤人。

本日20日(月)、成田空港発の航空機にてドイツに向かいました。

長らく苦しみつづけた右膝を自身の判断で手術し、完全復活を誓うウッチーの記事をピックアップです!

【デイリースポーツ】右膝手術の内田、復帰は年末か…手術は「自分の意思で」代表復帰も誓う

2015年6月上旬に受けた右膝膝蓋(しつがい)靱帯の手術からのリハビリ中、復帰に向けてドイツへ戻る前に成田空港にてインタビューに答える内田篤人

 サッカー日本代表のDF内田篤人(27)=ドイツ1部・シャルケ=が20日、ドイツへ出発した。6月上旬に受けた右膝膝蓋(しつがい)靱帯の手術からのリハビリ中で、復帰には手術の時点から少なくとも4カ月から6カ月が必要であることを明かした。順調にいけば、10月ごろから年末にかけてが復帰時期になるが、これもリハビリが順調に進んだ場合の見立てだとした。

昨年のW杯ブラジル大会後に右膝に痛みが出始めたといい、昨季は「自分が痛さに強い方なので、(プレーを)できてしまっていた。だましだましやっていた」状態だったという。クラブは保存療法を勧めたが、「やらないとまずい状態だった。自分の意思で」手術を決意。日本で6月上旬に手術を受け、数日後に退院した後は約3週間、都内の施設でリハビリに励んだ。自力で歩けるようになって「1週か2週ぐらい」だといい、まだ、足の運びはゆっくりとしていた。

手術前は「いろんなものがひっかかって邪魔」な状態だった右膝には、「力を入れやすくなった」という。昨季は、試合から帰る時も痛みがはしるほどだった。今まで、大きな手術を受けたことがなかったが、「こうなったら手術を受けるんだ…」と、早い段階から手術を受けることを決意していたことを明かした。

当面はドイツで、チームに合流できる状態になるまでリハビリを続ける。日本代表復帰への思いも胸に秘めており、「ただで起き上がるような性格ではないので。いつになるか分からないけど、呼んでもらえれば」と復活を誓った。ハリルホジッチ監督からは、パリの医師を紹介するはたらきかけもあったといい、「焦らずしっかり治してくれと(言われた)。面倒を見てくれたし、一緒に(手術について)考えてくれた」と感謝していた。

引用:デイリースポーツ



元祖「ミスターノープロブレム」内田篤人は闘いつづけることをあきらめない

2015年6月上旬に受けた右膝膝蓋(しつがい)靱帯の手術後、古巣の鹿島アントラーズのファンイベントに参加する内田篤人

元祖「ミスターノープロブレム」。

内田篤人の選手生命とアジアカップ連覇なら選手生命のほうが大事に決まってる

試合中のシャルケ・内田篤人 内田篤人の選手生命とアジアカップ連覇なら選手生命のほうが大事に決まってる

冗談抜きで「そろそろ休まないと取り返しがつかないほどカラダが壊れてしまう」と、見守る者たちをあるイミ泣かせてきた「罪なヤツ」内田篤人。

その罪は、自身のプライドの証であり、誰かに痛みを負わせ、不利益を被らせるチャライ「エセイケメン」のそれとは雲泥の差。どころか、一生比較にもならない。

一心不乱に走りつづけてきた内田選手が「手術」という最終決断をするほど、どれほどの痛みをガマンしながら闘いつづけてきたんだろう。

ふと想いをめぐらせるたびに、そうしようとは決めているものの、あらためて自然とまた「見守り応援しよう」との気持ちにさせられます。


自分のため、ひとのため、走りつづけた美しく心やさしい戦士

所属チームのドイツブンデスリーガ・シャルケでの試合前練習中の内田篤人

ケガを悪化させながら「大丈夫です」「行けます」「闘えます」と走りつづけることが、果たして正解だったのか?そう問われたら、二の句がつげない側面も無きにしもあらず。

それでも。

内田篤人はフットボーラーとして、ひとりの人間として、自分自身の人生に責任と覚悟を負っている。

長い間、自分のためだけではなく、人のためにも走りつづけた。ヤンチャなシニカル屋であると同時に、美しく心やさしい戦士であることに変わりありません。

チャラチャラくだらないノリで世の中荒らすエセイケメンとは、なにがどう違うのか、彼らにとっては残酷な現実を鮮明に浮き彫りにさせる人。

その存在感は、唯一無二といっても過言ではありません。


存在感の大きさを見せつける内田篤人は、その価値を自ら掴みとってきた

2015年6月上旬に受けた右膝膝蓋(しつがい)靱帯の手術後、古巣の鹿島アントラーズのファンイベントに参加する内田篤人

「いなくなったときにこそ、そのひとの価値がわかる。嫉妬や僻みで己をドロドロに貶し、自分を必死に保つ焦燥感の権化以外は、誰もが真っ当で正当な判断をする」

これこそ真実。

すべての選手を応援しているとはいうものの、内田篤人がいない現在、日本代表とシャルケの右サイドはウィークポイントへと変貌しました。

「あなたはまだまだいてもらわないと困る存在なんだよ。右サイドバックは内田篤人のものだよ」と。

いなくなったときにこそ存在感の大きさを見せつける内田篤人は、その価値を自らの力で掴みとってきました。

大きな代償として、その身を犠牲にしながらも。


「FWは花。DFは土。」内田篤人は正真正銘「本物の骨太な男前」

2015年6月上旬に受けた右膝膝蓋(しつがい)靱帯の手術後、古巣の鹿島アントラーズのファンイベントに参加する内田篤人

焦らずじっくり治し、無事に復帰して、また全力で走りつづけることができますように。間違いなく大きな決断の後押しになっただろう最愛のパートナーを得た内田篤人選手の復活を祈ります。

黄色い悲鳴を浴びる人気にいっさい胡座をかかず、自分自身を「FWは花。DFは土。自分は縁の下の力持ちであり、目立たなくていい」と断言しつづける。

内田篤人は、「イケメン」ではなく、彼自身が尊敬してやまないひとりである小笠原満男選手と同じく、正真正銘「本物の骨太な男前」です。