縦糸だけでも、成り立たず。
横糸だけでも、成り立たず。
布地は、双方があってこそ、
双方を引き立たせあってこそ、初めて成り立つ。
縦糸だけが強くても、成り立たず。
横糸だけが強くても、成り立たず。
地下鉄とタイムスリップ。
現実と非現実。
非なる両者である縦糸と横糸を、
全くの違和感なく、それどころか、
驚くほどの調和と完成度の布地として織り上げたのは、
役者と脚本、演出という、すばらしい織機。
そして、この織機は同時に、
やはり縦糸と横糸によって成り立っていて。
役者という縦糸と、脚本、演出という横糸で。
引き込まれるように魅入る布地に出会えた時間の幸せを感じつつ。
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