そこかしこに漂うのは、
昔、「江戸」と呼ばれた庶民の地の小粋な香り。
着物に草履に扇子に座布団。
軒先、縁側、畳に風鈴。
庶民の一の娯楽と呼ばれてきた落語、寄席への道筋からして、
交わす言葉や絶妙な間、目線ひとつとっても、
なんとまぁ「気の利いている」こと。
お大名様に献上する代物ではなく、
市井の暮らしに息づき、歩みを共にしてきた巧な芸事。
だからこそ、の、うならされてしまうほどの小粋さ。
「江戸時代の庶民は賢かった、お大名より」
との話は、幾度となく耳にしたことがあるけれど、
なるほど、論より証拠、で納得。
しゃべれどもしゃべれども、その小粋な香りは消えず。
しゃべれどもしゃべれども、後世に残したい想いは消えず。
[…] 昨日、 映画「しゃべれども しゃべれども」のDVDを観て、 感激しつつcinema.jpを更新したのですが、 […]