column1

コーヒー片手にちょっとそこまで

2013/09/23

たとえば、旅に出よう、としましょう。 急に思い立ったとして、そうすると、ふらりと気ままにひとり旅、といった気分がなによりしっくりきそうです。いいものですよね。日常と非日常が交差する、その時間こそが、自分への潤いとなる…そ […]

flydaddyfly

フライ,ダディ,フライ ~FLY,DADDY,FLY~

2007/12/13

暗闇に残された足跡は、 いくつかの時を経て、色彩の下へと誘われた。 その瞬間、仰いだ大空に舞い踊る雲は、 まるで猛々しく翼を広げた鷹のようだった。 鷹とは、父でもあるのかもしれない。 人によって、父というものの在り方は違 […]

tsukigami

憑神

2007/12/10

影とは、辞書によると、 「不透明な物体によって光のさえぎられた暗い形」 とあり。 つまり、物体の存在には、必ず、光と影という、 相反するふたつが居ることとなり。 ただ、果たして。 影の存在とは、 「暗い存在」として、その […]

shaberedomo

しゃべれども しゃべれども

2007/12/10

そこかしこに漂うのは、 昔、「江戸」と呼ばれた庶民の地の小粋な香り。 着物に草履に扇子に座布団。 軒先、縁側、畳に風鈴。 庶民の一の娯楽と呼ばれてきた落語、寄席への道筋からして、 交わす言葉や絶妙な間、目線ひとつとっても […]

kikansya

機関車先生

2007/12/07

「これを観て、坂口憲二のファンになった」 そんな友人の言葉が、ふと頭をよぎったのが、 レンタル店でパッケージを目にした瞬間。 朴訥として、荒々しくもあり、 なのに、穏やかでたおやかで、 凛とした佇まいも見せるその海のよう […]

ashitanokioku

明日の記憶

2007/12/07

足りないもの、足りないことを、 慈しみ、いとおしむことができるかどうか。 自分に対して、他者に対して。 もっと言うのならば。 物に対して、物事に対して。 人間に、もしも「価値」というものがあるのならば、 それこそがたいせ […]

batteri

バッテリー

2007/12/07

自分以外の人間をすべて他者とするならば、 自分の気持ち、在り様を受けとめて、理解してもらうには、 それなりの段階を経て、やりとりを地道に積み重ねていくこと。 もちろん、逆も然りで、 相手の気持ち、在り様を受けとめて、理解 […]

hakase

博士の愛した数式

2007/12/06

確かに、数式というものは、 日常に於いて直接的な役に立たないのかもしれない。 たとえば、お腹いっぱいになるお米が買えるわけでもない。 たとえば、行きたい場所に連れて行ってくれるわけでもない。 同じように、目に見えない愛と […]

himiko

メゾン・ド・ヒミコ

2007/12/06

「ピキピキピッキー」は魔法の呪文。 魔法の呪文なんて存在しない世の中で、 それぞれが、みみず腫れの傷跡を抱えながら、 あきらめてみたり、 目をそらしてみたり、 衝動的な熱情と戯れてみたり、 あるいは、 惰性的な空虚を飼い […]

metro

地下鉄(メトロ)に乗って

2007/11/29

織物は、縦糸と横糸から成り立っている布地。 縦糸だけでも、成り立たず。 横糸だけでも、成り立たず。 布地は、双方があってこそ、 双方を引き立たせあってこそ、初めて成り立つ。 縦糸だけが強くても、成り立たず。 横糸だけが強 […]

mamiya

間宮兄弟

2007/11/29

ちょっと、愉快で。 ちょっと、楽しくて。 ちょっと、不思議で。 ちょっと、切なくて。 「ちょっと」の羅列、というのは、 「あんまりおもしろくない」ということではなくて、 押し付け感が強い「過剰」とは真逆にある 「ほんのり […]

kamome

かもめ食堂

2007/11/26

華美さや派手さを排除した、 上質な余韻に身を浸すことができる、 とでもいうのでしょうか。 それはきっと、この一品、 それ自体が、華美さや派手さを排除した、 穏やかな水面のような営みを魅せてくれるから、 かもしれません。 […]

bushi

武士の一分

2007/11/22

古来より、この国の言葉には、 あて字というものが存在しています。 美しい彩りを魅せるそれのひとつであるのが 「夫婦」と書いて「めおと」。 粛々と刻み、愛おしむように綴られる人と出来事の在り様に、 派手さや、声高に叫ぶ主義 […]

tokyotower

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

2007/11/19

立ちつくしていた自分がいました、しばらくの間。 気づけば、雑踏から路地裏へ。 気づけば、路地裏から雑踏へ。 そうして、気づけば、 いつのまにか立ちつくしていました。 歩を進めたら、少しでも。 想いが堰を切って、 とめども […]