クロップ退任により欧州サッカーリーグ指揮官争奪戦!ビッグクラブ事情とは?

香川真司所属ドルトムントの指揮官であるユルゲン・クロップ監督が今期で退任することは昨日のエントリーで記しました。

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で、サッカーにそれほど興味がないひとにとってピンとこないお話かもしれませんが、実績をあげた監督の去就は、当人の予想以上に水面に起こる波紋のようにじわじわと影響を及ぼします。

これは同時に、ユルゲン・クロップという人物が、すでに昔とは大きく立場が変わっていることを証明する結果となりました。「名将」として認識されており、引く手数多の人財であるという証明です。

現在、なにが起ころうとしているか?水面下ですでになにが起きているか?

欧州リーグで監督職に就いている、あるいは就いた経験を持つ人物たちの、各クラブによる争奪戦の火蓋が切って落とされようとしています。

【フットボールチャンネル】クロップ退任で欧州に指揮官大移動が起きる?ビッグクラブの気になる監督事情

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 ボルシア・ドルトムントのユルゲン・クロップ監督が今季限りでの退任を発表した。同クラブには来季トーマス・トゥヘル監督の就任が確実視されている。欧州中に衝撃を与えたこの人事によって、来夏の監督大移動が噂されている。

 1番の震源地となっているのが、スペインのレアル・マドリーだ。昨季チャンピオンズリーグ(CL)でデシマ(10回目の優勝)を果たしたカルロ・アンチェロッティ監督だが、リーグ戦での不調で風向きが変わりつつある。同指揮官は今季で退団するのではないかといわれ、クロップ監督の行き先の大きな候補となっている。

 続いて監督交代が決定的となっているビッグクラブがイングランドのマンチェスター・シティだ。今季もCLで結果が残せず、リーグ優勝もなくなったマヌエル・ペレグリーニ監督の解任は必至だと報じられている。後任候補はクロップ監督に加えて、ナポリのラファエル・ベニテス監督も挙がっている。

 これによって、ナポリもまた新指揮官のリサーチに抜かりがない。ベニテスをマンチェスター・シティに引きぬかれた場合には、クロップ監督を狙う可能性もある。また、今季サンプドリアで素晴らしいサッカーを展開しているシニシャ・ミハイロビッチ監督も有力な候補だ。

 一方で、同じくミハイロビッチ監督を狙うのが日本代表FW本田圭佑が所属するミランだ。今季フィリッポ・インザーギ監督をプリマヴェーラ(下部組織)指揮官から昇格させたものの、思うような成績は出せていない。来季はミハイロビッチや、セビージャの指揮官ウナイ・エメリ監督を迎えたいと考えているようだ。

 エメリ監督はかつてバレンシアといったクラブを指揮し、昨季セビージャでヨーロッパリーグ(EL)を優勝したことで注目が集まった。同氏とクラブの契約は2016年までとなっており、未だ契約延長の話は進んでいない。

 クロップ監督の退任によって、様々なクラブが指揮官の交代に乗り出している。上記以外にもパリ・サンジェルマンやアーセナルも監督交代の噂が挙がっている。果たして、来季どの指揮官はどのクラブを指揮しているのだろうか。

引用:フットボールチャンネル

まずはこちら。「クロップ退任で欧州に指揮官大移動が起きる?ビッグクラブの気になる監督事情」と題した同記事は、選手のみならず監督の移籍は欧州リーグでは重要事項として認識されていることを表しています。

とはいえ、ちょっと現実的に「それはないだろ」もかなり含まれる、いわゆる「飛ばし(新聞や雑誌の売上目的のための憶測記事などの意味合いで使用される)」もあるかと。

ドルトムントの後任監督トーマス・トゥヘル就任決定で正解としても、「レアル・マドリードにユルゲン・クロップ」はありえない(笑)。

まず、不振の期間はあれども、アンチェロッティ監督が解任される可能性が極めて低いこと(中心選手のロナウドが心酔していて「今までで最高の監督」とまで公言し、上層部に続投進言した話まで飛び出しているほど)。

なにより、レアル・マドリードにユルゲン・クロップは合わない。選手の補強や起用にもっと自身の意見が反映されるところでないとクロップ監督が受けるとも思えない。

レアル・マドリードがゲーゲンプレッシングを実践できるか?って、あのスター軍団じゃ無理でしょ(笑)。プライド高いスター軍団が「個々が全員、仲間のために動く」システムができるとは思えない(笑)。バルセロナとの大きな違いでもありますね。

とはいえ、こういう話が一気に沸き上がること=「欧州監督人事システム」が伝わるんじゃないかなーと。



【GOAL】クロップがプレミアに行くとは限らない?友人ランバートの見解

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 現役時代にドルトムントでチャンピオンズリーグ制覇を経験しているランバート氏は、監督ライセンス取得の際にクロップ監督と出会い、友人関係にある。2月にアストン・ビラで解任の憂き目に遭った際には、ドルトムントで9日間練習を見学した。

 そのランバート氏は『BBC』で、次のように話している。

「そうなるとは思わない。彼がイングランドに来なくても、私は驚かないだろう。彼は多くの国で重要があるはずだ。多くのチームにとって、彼はビッグネームとなるだろう」

 だが、ランバート氏はクロップ監督がプレミアリーグに適した人材だとも述べている。

「彼は言葉も知っているし、クレバーな男だ。プレミアリーグにとっては素晴らしいことだろう。彼にはイギリスの監督のようなメンタリティーがある。イギリスのフットボールへの適応にまったく問題はないだろうね」

引用:GOAL

お次は、アストン・ビラ元監督でクロップ監督の長年の友人、ランバート氏の談話。以前からクロップ監督は将来的にプレミアリーグで指揮を取ることに関心を示していたこともインタビューの理由。

クロップ監督プレミアリーグ……プレミアリーグファンはうれしいかなとは思います(わたしはあまりプレミアリーグが好きじゃないんで・笑)。

前述のマドリーや、プレミアのマンチェスター・シティなどは名将を簡単に切り捨てるところがすごいイヤ。ミランもですね(どう考えてもインザーギ監督のせいじゃないわ、今の状況)。

監督も成長しながら大きくなっていくものですよね。その成長の阻害をするクラブには眉をひそめます。上層部が目先の利益ばかり追う無能の集まり。なんでも監督のせいにすりゃいいってもんじゃねえよっつーの。



【ゲキサカ】ベンゲル、クロップ騒動に苦言「バカげたサーカス」

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 以前からプレミアリーグ行きが噂されるクロップ監督だけに、その去就は大きな注目を集めている。一部ではアーセナルがベンゲル監督の後任に関心を寄せているとも報じられた。

 ベンゲル監督は16日の会見で、クロップ監督の退任について話を振られると、次のように述べている。イギリスメディアが伝えた。

「私は代理人ではないし、すべての監督が好きなんだ。全員をリスペクトしている。だが、このサーカスは少しバカげていると思うね」

「すべてのクラブが、正しい決断を下し、ドルトムントをリスペクトしなければいけない。ドルトムントは素晴らしいクラブで、生き残るだろう。ベストプレーヤーたちを引き止める能力がある。彼らには素晴らしい歴史があり、素晴らしい結果を残して、素晴らしい成功を収めてきた。ドルトムントが止まることになるとは思わない」

引用:ゲキサカ

こちらはクロップ監督の行き先候補のひとつとしてあげられているアーセナルベンゲル監督の談話。なにげにピリピリモードですね(笑)。そろそろ退任というウワサもあることから、心中穏やかじゃない側面もあるかな、と。

ドルトムントに敬意を表しているあたり、さすがベンゲル監督だなあ、と感心します。どこの監督も中心選手が抜けたりで頭抱えた経験があり、ドルトムントはその最たるひとつ。よくあの状況でクロップはあそこまでやってたよ……(涙)。

行き届いた配慮の発言は重鎮ならではで素晴らしい。



【GOAL】モウ:「クロップ?プレミアリーグに来るのなら歓迎する」

 15日に今季限りでドルトムントから去ることを発表したクロップ監督。次はプレミアリーグで監督業を続けることが報じられており、イギリスでも大きな話題となっている。モウリーニョ監督も会見でドイツ人指揮官についての意見を求められ、次のように答えた。

「非常に優れた監督だ。でも彼がプレミアリーグに来ようとしているのかは知らない。優れている監督だし、良き友人だ。彼が来るのなら歓迎するよ。しかし、彼がどこに向かうかという話は控えておくよ」

 その一方で、自身のポストが奪われる心配はしていないようだ。冗談を交えながら次のように続けている。

「私が知っているのは一つだけ。彼は絶対にチェルシーに来ないということだ。彼は私にそう話したからね。直接、私に話したよ。だから自分が焦ることない(笑)」

 来季にはモウリーニョ監督とクロップ監督が、リーグ戦で立ち向かうことになるのだろうか。

引用:GOAL

個人的に一番感動したインタビューがこちら。「泣く子も黙る(恐怖で)」と名高い、前レアル・現チェルシーモウリーニョ監督の談話。

おいおい、今やあのモウリーニョが良き友人だ。歓迎するよ。とかフランクに話しちゃう間柄かよ!ゴイスークロップ最高!(笑)

自身の今後がしばらく安泰(上層部からも続投が明言されている)ということも手伝ってかモウリーニョ節全開。同時に、あのモウリーニョ監督がここまで評するほどの人財として名を響かせたユルゲン・クロップに感服します。

加えて、欧州リーグの優秀な監督同士(犬猿の仲の間柄じゃない限り)は讃え合い方もスマートで綺麗。本物を見抜く目を持ってなけりゃ自分自身の質と格が疑われる、という確固たるプライドが感じられるのが欧州リーグの本物の監督たちです。



「Echte Liebe=真実の愛」ドルトムントのモットーそのもののユルゲン・クロップは最高の人財

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香川真司選手ファンはその流れでクロップ監督を知ったひとも多いでしょうが、欧州監督事情が少しでも伝わったらいいなーと。すごい世界なんですよ、本当に(笑)。

愛情あふれるお母さん的存在としても愛されるクロップ監督。実はこんなにすごいひとです。クロップファンとして、ぜひこれからのユルゲン・クロップも知ってくださるとうれしいなーと願いつつ!